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くまもりNews

1月31日 太郎も花子も平和そのもの 冬ごもり中(和歌山生石高原)

山田さんに、「2頭とも冬ごもり中だよ」と聞いていましたが、一応、兵庫県から3人で様子を見に行きました。

 

2頭とも寝ていましたが、私たちが来たのを知って、寝室からのっそり出てきました。そのおだやかな顔つき。みんなに愛され、大事に飼育されていることがよくわかります。

それにしても、2頭のなんという太りよう。何か月か食べなくても大丈夫でしょう。

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さわってもらおうと、お世話隊に甘える花子

 

花子がさわってもらっているのを見て、太郎も同じことをしてほしいと鉄格子に顔を摺り寄せてきました。さわってあげると、気持ちよさそうにうれしそうにしていました。

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冬ごもり中でも、人参を見ると目がない太郎

 

さて2頭が、運動場のあたたかい陽だまりに出ている間に、今年の巣穴をチェックしました。

どちらが太郎が作ったものか、花子が作ったものか、わかるでしょうか。

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s-P1030217太郎

答え。上が花子で、下が太郎です。

花子はなぜか、木の棒を1本持ち込んで巣穴を作ります。

 

赤ちゃんの時、人間に母を殺され、母から何も教えられなかったのに、この上手な巣作り。毎年感心してしまいます。

太郎も花子も元気に?冬籠りしていましたので、みなさんご安心ください。しばらくして2頭とも、再び寝室に戻りました。

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東京都における狩猟全面禁止を強力に訴えるクマ捕殺市行政 本部&東京都支部による行政訪問2

クマ捕殺があった東京都の市行政担当者は、長年現場を見続けてきた経験から、「東京都は、狩猟を全面禁止にすべきだ」と、強く断言され、以下のことを語られました。

 

「野生動物が街中に次々と出てくる。かつてありえなかったことだ。いろいろな要因があるだろうが、自然界の事はわからないことでいっぱいだ。しかし、山歩きを続けてきた自分が確実に感じている要因の一つは、野生動物たちが山で安心して暮らせなくなり、山から飛び出してきているということだ。田畑の防除柵設置やスギの人工林を広葉樹林に換えていくことも大切だ。しかし、大変な経費や年月がかかる。そんなことより、すぐできることをまずやってもらいたい。それは、狩猟の全面禁止だ。

 

毎年11月の15日の猟期が始まり、ハンターと猟犬が山に入ると、野生動物たちが一斉に街中に飛び出してくる。この因果関係は、はっきりしている。そして、猟期が終わっても、山から出て来てしまった野生動物たちは、街中をうろついている。私たちは半矢になった動物たちを処分したり、残りの野生動物たちをもう一度山に返したりする追い込み作業に8月いっぱいかかるんだ。

 

9月は毎年ほっと落ち着く月だが、ハンターたちは10月になると、狩猟訓練と称して、もう山に猟犬を入れるんだ。すると同時に、また、山から動物たちが怖がって飛び出してくる。観光客はどんどん入ってくる。猟犬は走り回る。自分が東京都の野生動物だったとしたら、こんな怖い山にはおれないよ。

 

ここは都会だから、大型野生動物たちに走り回ってもらっては困るんだ。出てくる野生動物たちは、神奈川、埼玉、山梨など周りの山からハンターや猟犬に追われて出てきていると思う。そう考えると、東京都だけで解決できるものでもないが、1回実験してほしいんだ。1年だけでも実験してほしい。東京都での狩猟全面禁止。街に出てくる大型動物たちがぐんと減るんじゃないかな。そうなったら、自分も、野生動物たちを殺すというかわいそうなことをしなくてすむようになる。野生動物は、山にいて当たり前。山にいてくれたら、それでいいんだよ」

 

くまもりから

鳥獣問題の実態は場所によって違うので、私たちも急には何とも言えません。しかし、長年の担当者が言われるのですから、東京都は実験として、都内での狩猟全面禁止年を一度実施してみたらどうでしょうか。第一、人権だけではなく動物権が叫ばれ、生物の多様性によって人間が生かされていることがわかってきた21世紀です。スポーツやレジャーで野生動物を殺すことが認められる時代ではもうないと思います。

 

東京都は、スギの人工林を伐採した跡に、またスギ(無花粉)を植えることになっています。この町では、たとえ2割だけでもと、強硬に、広葉樹の苗を組み込んで植えているそうです。防除が進んでいないので、田畑の周りの電気柵張りなどを行う防除人員が欲しいと言われていました。

 

東京都は、糠でおびき出して、常設罠にかかった動物は全て殺すという信じられないようなことをしている所だという印象が、私たちの胸に強く残りました。

 

後日、東京都庁の鳥獣担当者に電話で確認したところ、鳥獣部署は予算も人員も少なくて、本庁からも多摩環境事務所からも、現地など見に行く余裕などないということでした。今後、東京都で誤捕獲されたクマを放獣する提案をしましたが、考えたこともないし予算もないと一蹴されました。

 

書類に印を押すだけなら、わけもわからず罠に掛けられて殺処分されていく野生動物たちの哀しさや苦しみなど伝わりません。なんとかしたいという気持ちさえ起きないのではないでしょうか。兵庫県などでやっているように、鳥獣担当者は現地へ急行してほしいです。

 

日本に、こんなにも無策で、野生動物たちの命を奪うことに無感覚な行政があったのを、今回初めて知りました。こんな体制でこれまで来て、誰からも強い抗議や苦情が出なかったことが不思議です。きっと、こんなことになっているということを、誰も知らないんでしょうね。組織内から改革の声が上がることは期待できません。くまもり東京都支部が動きます。

 

野生動物に敬意を持ち、共存しないと、やがて人間も滅びます。それが自然界のしくみです。

 

 

<東京都2015年5頭のクマを捕殺>野生動物無差別捕殺の実態 本部&東京都支部による行政訪問1

わが国では、首都東京にも、クマの棲む森が残されています。

これは日本の誇りです。

2007年、東京都の残り少ないツキノワグマに対して、狩猟禁止令が出されました。

そんなツキノワグマを、東京都は2015年、なぜ5頭も有害捕殺したのでしょうか。

 

 

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東京都地図

 

1月14日、熊森本部2名・東京都支部4名計6名は、議員にも入っていただき、東京都のクマ捕殺市を訪れ、行政担当者と長時間懇談しました。

 

そこで聞かされたのは、野生動物に対する東京都の信じられないような無差別捕殺の実態でした。

この市では、数年前から異変が起き始めたそうです。

山から市街地に、野生動物たちがどんどんと出てくるようになったのです。

 

「クマがいるという通報を受けて、なにかのまちがいだろうと警察といっしょにとんで行ったら、真昼間にセブンイレブンの横にクマがいたり・・・」行政としてはこういうとき、熊鈴を鳴らして、ゆっくりと山中にクマを押し返すのだそうです。お話を聞けば聞くほど、大変なことになっています。

本当に良くやっておられると思いました。

 

1年前からは、突然シカの群れが現れ出して、今では街中シカだらけ。あちこちで昼間からシカのピーピーと鳴く声が聞こえるようになったそうです。

 

市内の山は観光地で、年間何百万人もの観光客が訪れます。

農家からは大型野生動物たちによる農作物被害の訴えが相次ぎます。

行政としては54基の米糠入り鉄格子型捕獲罠(=箱罠)を1年中常設。

罠にかかった動物は、田畑に被害を出したものかどうかなど関係なく、都庁の規定に従いすべて殺処分しているそうです。

(おびき出して殺す)

この市で、平成26年度、罠にかかった動物は、イノシシ400頭、サル43頭、タヌキ138頭、アナグマ26頭、アライグマ126頭、ハクビシン87頭などで、都庁の規定通り、全て殺処分しました。

 

そして、平成27年度、クマ1頭が罠にかかっていたので、殺処分したということでした。

これって、狩猟としての殺害でもないし、有害駆除としての殺害でもない。

一体何殺害なのか。

日本では、こんな殺害は認められていないはずです。

 

うーん、東京都で何が起きているのか。どうすればいいのか。

狩猟免許も持ち、長年この部署を担当されてきたここの担当者は、解決策として、あるひとつの強い意見をお持ちでした。(つづく)

 

 

ウェブサイト・ブログ・twitter・Facebookの運用について

本部では、行事のお知らせや活動報告にインターネットを使用してきました。

どのように広報しているかをお知らせします。

・熊森協会本部のウェブサイト:http://kumamori.org/

・ブログくまもりNews:http://kumamori.org/news/

ブログの内容は

・日本熊森協会本部のtwitter:https://twitter.com/KumaMoriNews

・日本熊森協会本部のFacebook:https://www.facebook.com/JapanBearForestSociety/

に同じ記事が流れます。

スマホをお持ちの方は、twitterまたはFacebookで受信していただいて、そこからブログやウェブサイトを見ていただくのがよいと思います。

今後はFacebookやtwitterを活用していきますので、ぜひ情報の拡散をお願いします。

またお問い合わせや参加申し込みは、本部への電話0798-22-4190またはメールcontact@kumamori.orgへお願いします。

 

この度、広報用のtwitterアカウント KumaMori_PRを新たに作成しました。https://twitter.com/KumaMori_PR

同じくこのブログの記事が流れますので、すでにtwitterをフォローしてくださっている方は新規にフォローする必要はありません。こちらのtwitterアカウントはマスコミへの情報発信に使っていく予定です。

編集長U

 

リニア、八百万の神々が怒り狂うだろう JR東海、南アルプストンネル工事着工に続き品川駅工事も着工

JR東海は、南アルプストンネル工事着工に続いて、2016年1月27日、リニア品川駅の工事に着手した。何の権利があって、私たちの母なる大地をかくも破壊するのか。大地は人間だけのものではない。野生生物たちの了承は得たのか。

 

国民も国会議員も、リニアの詳細を知らされていない。

 

リニアは東京―大阪の86%が深いトンネルとなることもあって、母なる大地の横っ腹に修復不可能の長大なる穴を掘る。失う自然は、新幹線建設なんかの比ではない。日本国始まって以来の壊滅的な国土破壊。もはや狂気である。分断されるおびただしい地下水脈はどうなる。想像を絶する量の残土はどこへ。クマをはじめとする南アルプスに住む何の罪もない生き物たちはどうなる。

 

目先の経済しか考えられない人間、難工事に挑戦して名を上げたい技術者たち、みんな自分の欲に狂い無分別に陥っている。ついにわが命を産み育ててくれた大地への攻撃を開始し出したか。

 

リニア中央新幹線は、名前に新幹線と付くが、これまでの新幹線とまったくちがう!リニア工事を強行するなら、八百万の神が怒り狂い、平成の日本人たちにしっぺ返しをするのではなかろうか。

 

多くの国民のみなさんは、ことの重大性に気づいてほしい。

 

止めようリニア新幹線!沈黙は悪をはびこらせる。

 

参考図書 「悪夢の超特急、リニア中央新幹線」

第58回JCJ日本ジャーナリスト会議賞受賞 樫田秀樹著

 

<以下、静岡新聞より転載>

リニア品川駅 本格着工 JR東海、新幹線地下に

(2016/1/27 17:16)

 JR東海は27日、リニア中央新幹線の東京・品川駅で起工式を開いた。本格着工は昨年2件目で、駅としては品川駅が初めて。
式典でJR東海の山田佳臣会長は「日本の大動脈を発展的に維持していこうとの使命感を持って頑張る」とあいさつ。来賓として出席した東京都の舛添要一知事は「開発を加速化させ、このエリアを東京と日本の発展をけん引する国際交流拠点に発展させたい」と述べた。
リニア品川駅は、東海道新幹線品川駅の真下の地下約40メートルに建設する。東海道新幹線の営業を続けたまま地下を掘る。
工区は南北に分割し、北工区を清水建設と名工建設、三井住友建設でつくる共同企業体(JV)が、南工区を大林組と東亜建設工業、熊谷組で構成するJVが担当する。

清水建設

名工建設

三井住友建設

大林組

東亜建設工業

熊谷組

みんなに知らせよう!みんなで声を上げよう!    [第3回]街頭キャンペーン(1月22日)

1月22日も若いスタッフたちで、神戸の街の中を歩く多くの人々にくまもりの活動を広報してきました。

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街頭に立つ、本部スタッフ

 

 

<街ゆく人々の反応>

街頭キャンペーンは、14時から17時まで。街を歩く方々が「人里に出てきた野生動物が、殺されてゆく状況に自分も心を痛めている。人間の勝手な都合に振り回されている動物たちをかわいそうに思う」などと、声をかけてきてくださいました。

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街ゆく人に、くまもり活動について話すくまもりスタッフ

街頭キャンペーン活動はまだ3回目ですが、会員になって下さる方も現れました。街頭キャンペーンを通じて、くまもりの活動に共感していただける方が増えていくといいなと思います。

「くまもりは、山に棲む多くの生き物と人間との共存をめざして、奥山に野生動物たちのえさとなる実のなる木を植えるなど日々活動しております!」

街頭キャンペーンでのよびかけ(コール)のワンフレーズです。

多くの人々が声をあげていけば、きっと野生動物も人間も共に安心して暮らしていける社会に変わっていくはずです!!

今後の街頭キャンペーンの日程です。

日にち

2月12日(金)、2月26日(金)

3月25日(金)、3月27日(日)

場所

神戸元町駅南口

時間

14時から17時

街頭キャンペーンを手伝っていただける方は、くまもり本部までご連絡ください。途中参加でも大丈夫です。

みなさまのご参加をお待ちしております!!

くまもり本部連絡先  Tel:090-3288-4190 

Mail:field@kumamori.org

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1月21日13時 「とよ」寝室に入ったまま 

本日昼1時、お世話隊はみんなで高代寺に到着。
雪はほとんど消えていました。

Hさんが先に獣舎まで行って、とよ君が寝室に
入っていることを確認しました。
次に、みんなでそっと様子を見せてもらいに行
きました。
とよ君は寝そべったまま、寝室から私たちが来
たのをじっと見ていましたが、これまでのように
飛び出してくることはありませんでした。

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寝室から外を見ているだけ 本日の「とよ」


クマの冬ごもりというのは、カエルの冬眠
などのように完全に眠ってしまうものではなく、
あくまでこもっているだけで、意識もあり、
冬ごもり穴の中でごそごそと動いたりもします。

野生で大人になったクマを飼育してみたら、
無事に冬ごもりに入れたみたい!
うれしくなって、お掃除もやめ、みんなで
そっと帰りました。


獣舎の前の梅が、かわいい花をつけていました。
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お寺のスイレン鉢には厚い氷が張っていました。
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これからもお寺のみなさんと、「とよ」を見守っていきます。
「とよ」の保護飼育を温かく応援してくださっている全国の
みなさん、いつもほんとうにありがとうございます。

追伸(お寺からの情報)
1月22日ー太陽が運動場にあたっている時に、とよは外に出ていた。
1月23日ー終日、寝室から出て来なかった。冬ごもり中。高代寺、
現在雪。
(会員からの情報)
1月24日―寝室から出て来ず。冬ごもり中。高代寺昼12時30分
曇り時々晴れ。気温2度。プール凍る

1月20日 「とよ」ついに冬ごもりか 地元会員からの速報

雪が降ると子犬のように嬉しくなり、今季初雪の高代寺に本日、長靴を履いて登ってきました。
高代寺への車道には轍も足跡もなく、新雪を踏んで、キュ・キュと快い足音を響かせて登りました。
● 
s-小林
● 
「とよ」の獣舎は静かで、常同行動をした跡がありません。
寝室で眠っているもよう?
プールには氷が張っていました。

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1月20日午前10時撮影 運動場に「とよ」の足跡なし!

 

高代寺境内には訪れる人もなく、冷たい北風が吹き抜けるだけでした。

「とよ君」ついに冬籠もりに入ったかと期待しながら、静かに下山しました。

 

p.s

(本部より)明日、「とよ君」お世話隊が確認に行ってくれます。

尚、現在、寝室内には、ワラと水とドングリがたっぷり入っています。

シカのために広大な山をトラストしている人たちに敬意

「植えない森造り」を進めておられる熊本県の平野虎丸先生は、日本熊森協会を指導してくださっている顧問先生のおひとりです。

 

現在77才の平野先生は、熊本県の代々林業家の家に生まれ、山や山の生き物たちといっしょに成長されました。自然を知り尽くし、生き物たちにそれはそれは深い愛情を持っておられます。

 

以前、三重県大台町の山を一緒に歩いていただいたとき、野鳥のお話になり、わたしたちがそんな鳥は知らないと言うと、呼んであげましょうかと鳥の鳴き声をまねられました。そしたら、なんとその鳥たちが私たちの目の前に飛んできたのです。こんなことが出来る人間がこの世にいるのかと、みんなで驚きました。たくさんの鳥を呼び寄せられると言われていました。まるで魔法使いです。

 

山や山の生き物たちを知り尽くしておられる先生に言わせると、シカは害獣ではありません。完全に益獣です。人間が山を開発したり山に植林したりしなければ、本来、森を荒らしたりしません。

 

しかし、環境省の官僚や若い研究者たちは、本当の自然をそこまでは知らないので、人間のした自然大破壊を棚に上げておいて、クマ、サル、シカ、イノシシを害獣扱いし、大量の税金を投入して野生動物を殺すことのみに躍起になっています。まさに弱い者いじめです。ここに日本国の危機があります。

 

シカが有害獣として殺されるようになったことに胸を痛め、平野先生たちは熊本県で、水源地でもあるシカの生息地をシカの為に大規模トラストされています。2008年に球磨村、2009年に八代市の坂本町、2011年には菊池市のスギ伐採地を購入されています。

 

今や完全に、農水省や環境省、肩書のある研究者やメディアに洗脳されてしまっている多くの国民は、シカを守るために山を買うなんて、この人は頭がおかしいんじゃないかと思うことでしょう。

 

そんなことをしたらシカが増えすぎて大変なことになる、シカは殺さねばならない。殺してジビエ料理として食べねばならないと思わされてしまっています。

 

狂気の発言を正しいと思い、全くもってまっとうで正しい主張が狂気に見える。本当にもう無茶苦茶の世の中だと思います。

 

久しぶりに、平野先生のブログをじっくり読ませていただきましたら、あまりにもすばらしくて、自然を知り尽くした人のかけがえのない発言であることを再確認しました。

 

会員のみなさん、良かったら、シカ問題の項目だけでも、読んでみてください。

人間としての生き方も含めて、くまもりが教えられることでいっぱいです。

 

●平野虎丸先生のブログのシカ問題の項目

まだかなと皆で待つ 「とよ」の冬ごもり  大阪府豊能町高代寺山頂

1月18日。プールの水替えに訪れる。

到着、午前10時。昨日の最高気温6℃。

なんと、とよが運動場に出ていない。

この時刻にまだ寝室で寝ているではないか。

私たちの話し声を聞いても、寝たまま耳を少し動かすだけ。

すわ!ついに「とよ」冬ごもりに突入か。

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しかし、水を運んできた車の音を聞くと、元気いっぱい飛び出してきて、またいつもの常同行動を開始。

あーあ、観測史上最高の暖冬だからなあ。

 

プールの水を全部落とす。

最近は、プールの中で糞をしなくなった。今回もしていなかった。

プールは谷川のように水洗トイレにならないことをやっと学習したのだろうか。

空っぽのプールに入ってどうして水がなくなったのかなと不思議そうな顔をして、きょとんとしている。

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新しい水を入れてやると、真冬だというのに、うれしそうに何度もプールに入って、ごくごくと水を飲んでいる。

冷たくないのかな。本当に「とよ」は水が好きだ。

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平成27年度の京都府のクマ捕殺数は40頭を超えた。

絶滅の恐れがあるクマなのに、いったいどういうことなのだろう。

1昨年は、「とよ」を元いた京都の山に放してやろうと、会をあげて取り組んだがかなわず、悲しかった。

しかし、もし、山に放していたら、目の前のこのクマの命は消されていた可能性が高い。

「とよ」を見ながら、何が「とよ」の幸せか、改めていろいろと考えてしまった。

 

寝室のドングリはほとんど減っていなかった。

もう、脂肪は十分たくわえたから、何もいらないのだろう。

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和歌山県の花子はどうかと思い、山田さんに電話した。

「例年なら、クリスマスごろに冬ごもりに入るのですが、今年はまだそのそぶりもありません」との答えだった。

やっぱり・・・

 

野生グマはどうしているのだろうか。

兵庫県森林動物研究センターに電話してたずねると、「12月末以降、目撃がほとんどなくなりましたから、暖冬であっても、冬ごもりに入っているんじゃないですかね」という回答だった。わからないことだらけだ。

 

「とよ」お世話係の人達が、「とよ」が冬ごもりに入れるようにとある作戦を立てた。

さて、その作戦とは?うまくいくかな。

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お世話隊のみなさん、今年もよろしくお願いします。

 

 

 

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