くまもりHOMEへ

くまもりNews

兵庫県が強行に進めているシカ肉学校給食に疑問

害獣有効活用  児童ら「おいしい」

有害鳥獣として捕獲された鹿を有効活用しようと、宍粟市一宮、千種両町の10小中学校の学校給食で16日、鹿肉を使った「ジビエ料理」が出された。17、23日には山崎、波賀両町の小中学校でも提供される。 (2012年2月17日読売新聞より)

<熊森が指摘する問題点>私たちが何を食べて生きていくのかは、大変デリケートな問題です。これまで日本人が食べてこなかったシカを学校給食に出すということは、シカを食べたくない児童に選択権を与えないことになります。シカを食べることに抵抗感を持つ児童にとっては、シカが給食に出されることは、シカ食を強要されたも同然で、人権問題です。メディアが何の疑問も持たずに、このような記事を載せる軽さに、日本の報道の危うさを感じます。おいしい、栄養がある、ジビエという横文字がかっこいい・・・なら、何を食べてもいいのかということになります。裏で誰かがこのような食文化づくりを進めているのです。

戦後、アメリカは、アメリカの牛肉や農産物を日本が輸入するように仕向けるため、新しい栄養学や肉食の勧めなど、すさまじいプロパガンダを展開しました。その結果、魚食だった日本人が、どんどん肉食に変わっていったのです。

本来、日本文化は、仏教の殺生禁止の教えを強く受けています。このことによって、クマを初めとする大型野生動物の棲む豊かな森が残され、今日の繁栄があるのです。

日本人が大量に肉食することで、世界の森の消えていくスピードが速まっています。生き物へのやさしさも、どんどん失われていっています。健康面でも肉食過多の弊害が叫ばれています。

こんな中で、誰がどのような意図で、シカ肉食を進めているのか。シカは豊かな自然界を作ってきた生き物です。元々、害獣なんかではありません。この問題について、もっと、慎重な議論が必要です。

昨年の3・11震度6地震で壊れた原発5つ

最近、原発利権まみれの人たちが組んで、原発再稼働の動きを起こそうと躍起だということです。信じられません。福島で何が起きたか、何が起きているのかご存知ないのではないでしょうか。

ちなみに、中部大学教授武田邦彦氏の「もう騙されない!身近な科学50のウソ」によると、昨年の3・11で爆発した原発は、福島第1原発だけでしたが、壊れた原発は、福島第2原発、青森県の東通原発、宮城県の女川原発、茨城県の東海第2原発の計4つだったそうです。日本の原発は、震度6で壊れるのだそうです。そして、震度6の地震は、日本ではおおよそ年1回のペースで起きているのだそうです。ゾッとします。

2007年の震度6中越沖地震では、新潟県の柏崎刈羽原発が壊れ、火災が発生し、原子炉の内部も壊れ、およそ3億ベクレルの放射線が漏れる大事故となったそうです。

近畿に住む者は、福井県の原発が心配です。事故って、琵琶湖の水が放射能汚染され飲めなくなったら、1400万人が引っ越さねばなりません。この危険性は、小学生でもわかるはずです。伝えないマスメディアの罪は本当に重い。

2月下旬、渾身の会長講演続く

2月22日(水)新潟県地域振興局農業関係職員研修会

新潟で訪れたこの町は、積雪3メートルでした。クマ駆除が多い新潟県庁の職員のみなさんに、熊森が受け入れられるかどうか少し心配でしたが、例によってまったくぶれたり媚びたりせず、思う通り熊森の考えていることをそのまま2時間話させていただきました。反発されるかなとも思いましたが、みなさん熱心に聞いてくださり感激でした。

とても感動した。次は中学校で講演してほしいというお話もいただきました。

1泊して、何人かの地元くまもり会員の方々にお会いしました。いずれも素晴らしい方たちで、こんな方たちが会員になってくださっていたのだと思うと、会長として誇らしさでいっぱいになりました。会報でご紹介したいです。

2月24日(金)大阪の倫理法人会主催 夜の講演会

全国で65000社が加入しているという倫理法人会。当協会は2008年に、地球倫理推進賞という賞をいただいています。しかし、法人会員のみなさんは、日本熊森協会がなにをしている会かご存じなかったようで、講演を聞いて、「初めて知った。熊森のしようとしていることに心から賛同だ。全国の倫理法人会を回ったら、みんな会員になると思います。めざす所は同じです」という感動の声が、いっぱい上がりました。ふだんから、国民の9割は熊森と同じ感覚をもっているという感触を得ていたので、改めて、やっぱりわかってもらえる、もっともっと話して歩かなければと元気づけられました。

2月25日(土)北陸地方私立学校の教員と父母の研修会

新潟、富山、石川、福井の私立学校の先生方と一部父母も参加されたホテルでの研修会で2時間講演をさせていただきました。

この日も、主催者側が、何を語ってもいいと言って下さったので、本当に語りたいことをそのまま話させていただきました。みなさん、クマ生息県の方たちなので、熊森への反発も少し心配しましたが、ここでも、2004年の北陸でのドングリ運びのことから始まって、ありのままを話させていただきました。

自分たちは山から出て来た動物ばかり見ていて山を見ていなかったと、大変な反響でした。熊森というのは、ドングリを運んだ生態系を攪乱させる変な団体という一方的なマスコミ報道しか頭になかった先生方も、実態はそうだったのかと話を聞いて深く理解して下さいました。生物の先生たちがわかって下さったのは、特に心強かったです。

無責任なマスコミや悪意あるネットでの一方的な書き込みによって、熊森の誤ったイメージが作りあげられていく。何が真実か分からなくなる。本当に怖い時代だと思います。会って話し込む。この重要性を再認識しました。

1泊した夜の懇親会で、新潟の教師や父母の皆さんが多く集まってくださり、新潟に支部を作ろうという話で盛り上がりました。最近、新潟の行政に連続して呼んで頂いています。今年、本当に新潟に支部が出来るかもしれないとうれしくなってきました。

北陸からの帰り、石川県支部長宅を訪れていろいろと話し込み、帰宅しました。(森山)

兵庫県は2/15 の野生動物保護管理協議会で、クマの推定生息数を下方修正

研究者や調査業者の利権要請を受けて導入したワイルドライフマネジメント(1999年環境庁)を実施するために、なんとかクマの生息数を推定しようという試みが、多額の税金を使ってクマに耐えがたい負担をかけながら、各府県の行政によって実施されています。しかし、群れをつくるサルなどとちがって、ひとりひっそりと森の奥に隠れて暮らしている孤独で臆病な、しかも長距離を移動するクマの生息数を推定することは至難の業です。(クマを痛めつけるだけで、正確な推定数算出は不可能でしょう)

国民にはさっぱりわからないような複雑な数式を作成し、コンピューターを長時間使い、研究者が出した兵庫県のツキノワグマの推定生息数は、ついこの間まで649頭で、90%信頼限界では313頭~1651頭とされていました。年平均増加率は30%(シカより多い!)とされていました。熊森協会は、クマの痕跡を求めて奥山を歩き続けている感触から、「ありえない。奥山生息地が大荒廃して棲めなくなっているのに、クマがそんなに激増するわけがない」として、反論し続けてきました。

2月25日に開かれた兵庫県野生動物保護管理協議会(当協会森山会長は一委員として、「野生鳥獣の生命も尊重されるべきだ。生息地の復元が実質なされていないので、殺すことばかりでなく、奥山生息地を早急に復元してやるべきだ」と毎回必死に訴え続けていますが、この協議会では一人異質の意見として、常に却下され続けています)では、クマの推定生息数は506頭、90%信頼限界は300頭~751頭と下方修正されました。年平均増加率も11.5%に大幅に下方修正されました。また、どういうわけか、平成6年までさかのぼって、これまで発表されていた生息推定数を上方修正してありました。(以下グラフ)

行政という所は、いったん発表したことは、メンツにかけてかたくなに変えない所です。そういう意味では、今回、兵庫県が大幅に修正したことは、評価できます。しかし、裏を返せば、それだけどうにでもなり、クマの生息数は推定できないということでもあります。実際の数はどうなのか、こんなもの、誰にもわかりません。当協会は、国が導入した特定鳥獣保護管理政策(=科学的調査により、できるだけ正確な野生鳥獣生息数を出し、殺すことによって人間が適当と思う数まで低減させ、生息数を一定にする)そのものが、そもそも無茶なことだと考えています。

ちなみに、今回の兵庫県保護管理計画のパブコメ応募者は、407名で意見は1570件だったそうです。県としては、パブコメ内容を1件ずつ記せずに、こんな意見があったとまとめてHP上で発表するそうです。

ちなみに森山会長の意見で今回唯一採用されたのは、何度もえさを求めて人里に出てくるサルのことを、悪質なサルと表記されていたのを、言葉がひどすぎると指摘したところ、問題のあるサルと書き換えられていたことだけでした。本当に些末な事だけでした。

兵庫県は、生息推定数は修正したものの、クマに対する対応はこれまで通り、「有害罠にかかれば原則殺処分」を貫くということです。クマは、AランクからBランクに落とされたものの、兵庫県の絶滅危惧種であることには変わりはありません。絶滅危惧種を原則殺処分というのは、理解に苦しみます。

2/26 お誕生日おめでとう ツキノワグマの太郎と花子

クマたちのお誕生日はふつう2月ごろ。母熊は、冬ごもり中に巣穴で子供を産んで、おっぱいをあげながら育てます。母熊は冬ごもり中の6か月間飲まず食わずだと言うのに!なんという体力の不思議でしょうか。

本部スタッフたちが用意したお誕生日ケーキは、リンゴ、ヨーグルト、イチゴでできています。どれも、2頭の大好物なのです。

長野生まれの花子は、冬ごもり中。物音に気付いて「なあに」と超緩慢な動作で1回出てきましたが、また再び冬ごもり部屋の自分で作った藁穴の中にもどって、うつらうつら。22歳になりました。

和歌山県生まれの太郎は、冬眠しません。今日は、本部スタッフたちの愛情をずっとひとり占めでき、最高に幸せな日でした。写真はスタッフからお魚をもらう太郎君。23歳になりました。

故東山省三先生、天から見ておられますか。熊森は、先生にお約束した通り、太郎の世話にあれから7年、ずっと通い続けておりますよ。エサ代も会員達の力でずっと出しておりますよ。ご安心ください。

2/6、2/16 本部森再生チームが木材市場視察

本年4月から、現在破たんしている国産林業を立て直す目的で林野庁が菅首相当時に策定した「森林・林業再生プラン」が施行されます。この事業は、ドイツ林業をまねて山中に作業道を網の目のように造り、そこへ高額の大型林業機械を導入し、林業の工業化・効率化をはかり、木材自給率50%をめざすものです。

森林という言葉が使われていますが、実際は森のことには全くふれられておらず、官僚の皆さんが机上の上で考えられた「平成24年からの林業再生事業」です。

2005年にドイツを訪れ、すでにドイツ林業について調べていた熊森は、ドイツの平地林業を日本に導入するには無理があるとして、このプランが国に出された2010年、何度もこのプランについて熊森本部で学習会を持ち、熊森林業家会員達の声も聴いて

「このプランが実施されると、いっそう山が荒廃してしまう」

として、何度も何度も上京して林野庁や国会議員に修正を願い出ました。しかし、ほんの一部の提案しか受け入れてもらえず、このプランには今も危機感でいっぱいです。

これまでの切り捨て間伐のみの事業には、もはや国からの補助金は出ません。今春からは搬出間伐を伴う事業にしか林業補助金は出ないのです。

搬出した木材は売れるのだろうか。本部森再生チームのメンバーから8名が、木材市場を見学しました。

この日の原木の中値は、スギが1㎥が約9000円、ヒノキが1㎥が約18000円で取引されていました。価格は低迷したままでした。買い手のつかない原木もありました。今春からどんどん間伐材が市場に出て来ると思われますが、需要が無ければ山積みされていくだけです。どうなるのでしょうか。

熊森は、複雑極まりない自然界のしくみを知らず、大切な国民である野生鳥獣や現場作業員の声を無視した工業化林業をめざすこの国策の結末を見続けていきます。

自然林再生のためのチェンソー講習会のお知らせ

熊森本部では、自然林再生のための人工林の強度間伐を、今春より次々と予定しています。実施するにあたっての、技術講習会を下記の日程で開催します。ふるってご参加ください。

ステップ1(座学)
第3回 3月3日(土)  10:00~16:00 

10:00 本部事務所集合

受講料    会員500円 一般1500円

定員      6名(先着順)

持物      筆記用具、軍手、昼食、保険証をご持参ください。

間伐や除伐など、山林の手入れをするのに威力を発揮するチェンソー。といっても、いきなりチェンソーを渡されても、エンジンはどうやってかけるの?

燃料は何をつかうの?などなど分らないことがたくさん!研修会ではそんなチェンソーのノウハウをしっかりと身につけることができます。

●チェンソーを使った安全な間伐研修をステップ1~ステップ3の3段階に分けて開催します。

※(ステップ2、ステップ3は今春実施予定)

●伐倒、チェンソー未経験の方でもご参加頂けます。

●軽量チェンソーを何台か本部で用意していますので、女性でも十分参加できます。

●最小遂行人数は3名です。

申込み方法  一般財団法人 日本熊森協会まで 電話・メール・FAXでお申込みください。(担当:斉藤)

☆ご不明な点は必ずお申し込み前にご質問ください。

チラシはこちら→http://kumamori.org/files/4113/3004/9855/チェンソー講習会完成2.pdf

↓ 講習会の様子

農水省が福島で生き残っている被曝牛たちの抹殺を指示

以下は、Farm Sunctuary 希望の牧場〜ふくしま〜 Official BLOG より
N03

浪江町役場から
警戒区域内の畜産農家宛に届いた
一通の手紙

「警戒区域内の耳標未装着牛の取り扱いについて」
と題されたこの手紙の内容は
“抹殺”指示だった

■福島県畜産課長から警戒区域に指定された地方自治体の長宛
平成24年1月24日
ダウンロード

■馬場有浪江町長から警戒区域内の畜産農家宛
平成24年2月14日
ダウンロード

私たちはこれまで行政に対し、
餓死でも殺処分でもない、
第三の生きる道を再三にわたり訴えてきた

しかし彼らはそれらすべてを無視し、
今回最悪の結論を出してきた

農水省の元官僚が正直に話してくれた
「放れ畜は動くガレキ」
「殺処分指示の撤回は有り得ない」

私たちは、敗北した

針谷 勉(「希望の牧場~ふくしま~」事務局長)
2012.2.19

兵庫県北部での第3回くまもり除雪ボランティア参加者募集 実施日2月21日

日本海側を中心に18日から降り続く大雪で、兵庫県北部の豊岡市でも28年ぶりとなる1メートルの積雪を記録。各地で平年の4倍という大雪になっているもようです。シカやイノシシの大量死が予測されます。実際のところは雪の少ない所に逃げおおせたのかどうか、今のところ誰にもわかりません。

●地元からの要請で、2月21日(火)に第3回熊森除雪ボランティア但馬編を急遽計画しました。参加を希望される方は、2月20日午前中までに本部へご連絡ください。(参加者は、県ボランティア・市民活動災害共済への加入が必要のため。年間掛金500円)

くまもり本部電話0798-22-4190

春休み中の学生さんなど、若い力の参加も期待しています。

以下写真は、2月12日に行われた第2回熊森除雪ボランティアのもようです。地元のみなさんに大変喜んでいただきました。

除雪中 ↓

除雪後 : これで戸があけられます。

原発問題 京都大学小出裕章先生 1月8日山梨講演 2000人会場満席 

◎日本の森や動物を守りたい一心で奥山保全・再生活動にかけている当協会にとって、放射性物質が環境にばらまかれることは致命的です。核兵器、原発など、人類がどんな科学技術でもってしても消すことのできない放射性物質を自然界にばらまくものの存在は認められません。

以下は、小出先生の講演です。

「子どもの未来のために知ってもらいたいこと」講演時間:2時間35分

むずかしくて専門的な話を、これほど誠実にわかりやすく勇気をもって語れる方は、他にいないのではないでしょうか。最高の講演内容です。150分間、引き込まれます。全国民のみなさんに聞いていただきたいです。

http://www.youtube.com/watch?v=7MbcteuNf6c

熊森は、「国民は、真実を知ることから逃げてはならない」と思います。

フィード

Return to page top