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2011-08

 「鳥獣被害防止特措法」の更なる強化法案を止めるため国会へ

食べ物を求めて山から次々と出て来るようになった野生鳥獣。かれらによる農作物被害が増大して、農家の皆さんが悲鳴を上げておられるのは本当です。

こんな中、2009年に国会に提出された「有害鳥獣特措法」は、野生鳥獣のホロコースト(大量殺害)法案でした。

「この法案は、残酷なだけの対症療法にしか過ぎない。動物のすめる森復元という根治療法にこそ力を入れるべきだ!」国会での成立を阻止しようと、くまもりが全会あげて闘ったこの法案は、「鳥獣被害防止特措法」と法案名が変わり、一部内容が変更されただけで、残念ながら2009年12月に国会で成立してしまいました。

今回驚いたことに、この法案の5年後の見直しもまだ終わっていないというのに、この法案をさらに強化した

①もっと野生鳥獣を大量に殺せるようにしよう。

②捕殺した鳥獣肉を人々が食べるようにしよう。

③ハンターをもっと増やし、ライフル銃の規制緩和もしよう。

という法案が、和歌山県選出の鶴保参議院議員らによって、今国会に提出されようとしています。

2011鶴保庸介「鳥獣対法案国会へ

戦後、野生鳥獣の生息地だった山を破壊して動物たちが奥山から出て来ざるをえないようにしたり(和歌山県の人工林率は62%。内部が砂漠化した放置人工林が山に延々と続いています)、生態系のバランスを崩したりしたのは、人間です。人間としての責任はどうなるのでしょうか。野生鳥獣へのやさしさを失った文明は、自然破壊に歯止めがかからなくなり滅びます。鶴保議員らには、放置人工林の強度間伐による自然林復元など、野生鳥獣被害問題の根治療法にこそ取り組んでいただきたいです。この法案を止めるため、熊森は、再び国会へ行きます。

自然農法:効果を確認 但東の水田で生き物調査--熊森協会 /兵庫

肥料も与えない自然農法を豊岡市但東町大河内の水田で実践している日本熊森協会(森山まり子会長、本部・西宮市)は31日、現地で生き物調査を行った。県南部の都市部の市民ら約55人が参加し、メダカやゲンゴロウなどたくさんの生き物が水田に生息していることを確認した。

自然保護団体の日本熊森協会は、大河内地区で自然林の再生活動を行ってきたつながりを生かし、4年前から同地区の休耕田10アールを借り、自然農法による米作りを行っている。

同協会が実践する自然農法は無農薬はもちろん、有機肥料も使わず、田植え前に耕さず、草取りも最小限に抑え、水田の生き物を大切にする農法。面積あたりの米の収量は6割に落ちるが、肥料や農薬を使わない分経済的で、安心安全な米が収穫できるメリットがある。

参加者らは、網で水生昆虫や魚をすくい、水田の生息する多様な生き物を確認していた。講師として参加した姫路市立水族館の市川憲平館長は「有機肥料であっても生態系のバランスを崩すケースもある。この水田は豊かな自然が保たれている」と話していた。【皆木成実】

〔以上、毎日新聞但馬版〕

現地で諸注意を聞く参加者たち

草々や虫たちと共に育つ、自然農法のくまもり田んぼのイネ。この日、草を刈って、イネより草の背丈が低くなるようにしました。

あぜから、水路や田んぼの中の生き物たちを網で採集
今年も、いろいろな生き物たちがくまもり田んぼに生息していました。大人も子供も、生き物たちとふれあうことが、人間にとってどんなに快く楽しいことかを再確認した一日でした。

驚いたことの一つは、田んぼに覆いかぶさった草の葉にモリアオガエルが卵を産み付けたらしく、田んぼの周りに木がないのに、オタマジャクシが田んぼの中にたくさんいたことです。

ご指導くださった先生方、ご参加くださったみなさん、取材して下さった記者さん、ほんとうにありがとうございました。調査の後は、容器に採集したたくさんの生き物たちを田んぼに返して、終わりました。

自然農4年目のくまもり田んぼのイネの成長は、すこぶる順調。この後は、イネが分けつを繰り返して大きくなり、お米がたわわに実るのを待つだけです。地元集落の区長さんに、水の番をよろしくお願いして帰途につきました。

次回の自然農作業は、10月の稲刈りです。それまで、太陽と水と自然が、このイネを驚くほど育ててくれるのです。

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