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2012-08-22

熊森植樹地生育調査 兵庫県千種町植樹地は苗木が消え、現在ササ原に

くまもりは無理をして、実に多種多様な活動をしています。しかし、究極めざしているのは、ひとつのことです。つまり、戦後、人間が壊してしまった奥山に、もう一度野生鳥獣が生息できる環境を復元・再生して、人間が1歩下がり、人と野生鳥獣との棲み分けを復活させ、野生鳥獣のためにも、人間のためにも、未来永劫にこの国で両者が共存できるようにすることです。

 

これまで本部は、動物の棲める森復元植樹会を、何度も何度も兵庫県のクマ生息地で開催して来ました。植樹した苗木1万本。当初、シカのいない地域で実施した植樹会は、苗木の生育も良く、みるみる動物の棲める森が復元されていきました。しかし、すぐに、兵庫県のクマ生息地の全域にシカが拡大するようになり、その後の植樹会は、植樹してもすぐにシカに苗木を食べられてしまうため、シカから苗木をどう守るかに追われ続けました。

 

その中でも苗木を1本も育てられなかったのが、千種町植林地です。

 

2004年 千種町官公造林地皆伐跡地視察・・・1ヘクタールを町から借り、実験的にドングリの森に戻そうと決意。

皆伐後4年。シカが多くてササを食べてしまうらしく、伐採跡一面が10センチくらいの背丈の低いササに覆われていました。

 

2005年4月 植樹地にシカが入らないように、金網柵で植樹地の全周を囲う。(中央のひし形に見える部分)

 

2005年5月 金網柵内に、人工林にする前に生えていたと思われるドングリ類を植樹・・・みんながんばりました。(尾根から熊森植樹地を撮影)

 

2006年 4月16日 雪解け後の植樹地調査。あんなにしっかり立てたはずの金網柵の支柱が、アメのように曲がって折れ、金網が倒れてシカに入られていた。積雪は4メートルだったとのこと。雪解け時、斜面をずり落ちていくときの雪の力のすごさを思い知らされる。

この後、毎年、金網を立て直す→雪解け時に倒れる→シカが入って苗木を食べてしまうの繰り返し。とうとう、苗木は消えてしまいました。

 

2012年7月 現在 チシマザサに全面覆われてしまった熊森植樹地。(中央の緑が黒っぽく見える部分)

考察: 中途半端ながらシカを避け続けた熊森植樹地は、全面が背の高いササ原になり、ところどころにコハクウンボクの木が育っていました。鳥が種を落としていったのでしょう。金網柵の外は、ササをシカが食べ続けたからでしょう。背丈の低いササとシカが食べないススキ、ワラビなどで覆われてしまっています。写真ではススキが小さく見えますが、実際は、人の背丈ほどあります。熊森の動物が棲める森造りは、ここでは残念ながら、成功しませんでした。

直前に調べた原生的自然林より、この草地の方が、草花もあり虫もまだいました。クマは森だけでは生きられない。草原や、湿地など、いろんな場所が必要です。今は、奥山に、こんな草原があってもいいのではないかと思えるようになりました。ここでクマが昼にバッタを取って食べていても、誰も行政に通報しないようにしてほしいです。

この後、この人工林皆伐跡地は、いつか動物の棲める森に戻っていくのでしょうか。調査時に見つけた動植物名をこまごまと記録しておきたいと思います。

 

 

この後、今や人間の背丈ほどに生い茂った草々の中での金網撤去という大変な作業が待っています。

8月12日 耕さず、草や虫と共存  本部自然農 第2回草刈り

8月12日

2回目の草刈り

猛暑の中、7月15日に続き、2回目の草刈りをしました。

同じ条件で田植えをしたのに、なぜか、黒米とコシヒカリとでは、生育の度合いが全然違います。

黒米・・・たった一粒のお米から育てた苗が、こんなに分けつ。たくましい生命力を感じます。

 

コシヒカリ・・・去年もそうでしたが、今年もコシヒカリの生育が悪いです。コシヒカリは、自然農に向かない品種だという人もいます。まだまだ本部自然農チーム、試行錯誤中。原因を探っています。

上写真は、実験的に田植えの時に2畳ほどの部分を慣行農法のように耕して、コシヒカリの3本苗を植えたところです。

今年は他にも実験的に、地元と同じようにひと月早く田植えをした部分があります。

今のところ、どの方法でもコシヒカリの生育はよくなく、違いは出ていません。

 

モグラ対策

またまた、モグラの穴を発見、泥で穴を一つづつ塞ぎます。

塞いでおかないと、水が抜けてしまうのです。

先月もかなりたくさんの穴を塞いだのですが・・・その後、モグラさんも、たくさんお仕事したということですか。

 

 

大変な暑さの中、2名ほどバテバテ状態の方がおられましたが

何とか無事に草刈りを終えることが出来ました。ありがとうございました。

このあとは、稲の花が咲きます。もう、収穫の時まで田んぼに入ることはありません。

 

次回9月9日(日)の自然農・・・お米の実り具合を見た後、枝豆を収穫して、そのあとは、「縄文百姓」で有名な兵庫県朝来市和田山町の「あーす農場」に学びに行きます。(H)

 

 

 

 

 

 

 

 

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