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2012-07

7/24 本部 暑さの中、たろはな元気 

黒い毛では暑いだろうと思って、ホースで水をかけてやりました。しばらくすると、なぜか、2頭とも、奥の部屋に入ってしまいました。

ここは、和歌山県生石高原の山頂にある獣舎。訪れる人は限られています。もっと多くの人たちに、クマと仲良くなってもらいたいと思います。しかし、クマたちにとっては、多くの観光客が訪れるさわがしい観光地より、和歌山の山々を見渡せるここの静かな環境の方がいいかもしれません。

にんじんが大好きな太郎

とまとが大好きな花子は、丸太テーブルの上に置かれた大好物のトマトから食べ始めます。

今回は、児童文学で有名な、作家の沢田俊子先生もご参加くださいました。太郎や花子のことを書いてみたいなと言ってくださいました。

7/19 神戸のシルバーカレッジから森研究チームが来訪

神戸市のしあわせ村にあるシルバーカレッジでは、毎年500名以上のリタイア組が学ばれているそうです。リタイア組のみなさんの向学心はすばらしいものです。

今回来られた方々は、本だけではなく、実際に山も歩いておられ、現場も見てきておられました。そうこうするうち、いろいろ疑問も出て来たので、熊森協会へ行って教わってこようということになったそうです。

こういう来客は、大歓迎です。2時間にわたって、色々な質問にお答えさせていただきました。

学び続ける方々は、何歳になっても若々しい。今の閉塞感いっぱいの日本を元気にするために、お金にも時間にも余裕のあるシルバーパワーの活躍が望まれるます。

7/22  本部 自然農たんぼの生き物調査

生き物調査 2012年7月22日

今日は一年に1回の熊森自然農田んぼでの生き物調査の日です。

小さな水辺の生き物や水生植物を調べることで、

より深く環境や自然、生き物について学ぶことが出来る良い機会です。

まず、調査の仕方を、姫路水族館の市川館長さんからお聞きします。

 

みんなでそれぞれに分かれて調査開始です。田んぼの中、溝の中

池の中、条件の違う水の中の生き物を調べます。

 

気が付いたことはすぐにメモする熊森の豆博士です。

 

市川憲平館長さんは「タガメ先生」としてとても有名な方です。

タガメやゲンゴロウなどについての本もたくさん出されてます。

他にも兵庫・水辺ネットワークの大嶋範行先生を始め10名もの先生方に

ほぼマンツーマン状態でご指導いただけるという贅沢な調査になりました。

参加された方は、みなさん熱心に説明に聞き入っておられました。

 

暑くても、大満足の生き物調査だったのではないでしょうか。

調査結果は後日希望者に配られます。(H)

 

 

 

 

 

 

 

7/15 本部自然農5年目 本年第1回草刈り 

自然農の田んぼ(兵庫県豊岡市但東町)で、自然農によるお米作りをするようになってから、毎日のお天気が気がかりでなりません。

「もう7月というのに今年はずいぶん涼しいのではないか」

「こちらのお天気は晴れてるけれど、豊岡も晴れてるのかな」

暑い暑いと例年ならぶつぶつ言ってるはずが、「これぐらい暑いと稲が育ってくれるだろうから良かった」なんて、自分でも気持ちの変わり方に驚いています。

  

今日は田植え後1ヶ月経って、初めての草刈りです。自然農では、動物や植物の命を奪うことをしませんから、草も抜くのではなく、根を残したまま刈るだけです。

稲が元気な草々に負けないように、稲の周囲の草だけを刈ります。

まだ苗が育っておらず、どれが稲?3年目の私でもわかりづらいぐらいでした。

田んぼの隅っこに植えた白大豆。

ツタンカーメンの豆は紫色です。

暑くて大変です。

除草剤や草刈り機を導入したくなる気持ちもわかります。

年のせいか、腰が痛い、膝が痛い、でも草の良い香りの中で黙々と作業します。

隣でボランティアの方が、「ミミズさん、ごめんね。ちょっとだけよそへ逃げて」と優しい声。ホットします。

暑くてしんどくて大変だけど、やはり今日もがんばって良かった。

刈った草はきれいに整えられ、脇に敷かれます。

これで、虫たちもまた元気に暮らせます。

暑い中、お疲れ様でした。8月にもう1回草刈りをします。

暑くて大変ですが、そのころにはきっと稲が大きく育ってますよ。

宮崎県支部も取り組んでいます。今年から岡山県支部長も始められました。草や虫と共存する熊森自然農チーム、がんばりましょう。(H)

 

 

7/14、7/15 都市市民ボランティアによるのこぎり間伐 part2 兵庫県本部

7月14日(土)~7月15日(日) 1泊2日で、のこぎり間伐と間伐したヒノキの搬出作業を実施しました。

日帰り組7名、宿泊組6名、計13名の方が参加してくださいました。

 

活動地に到着して、最初に地元のコーディネーターの方に地元のことや、山林所有者、宿泊施設、注意事項等のお話を伺いました。

 

山に入る前に、人工林にされる前の広葉樹林だったころの自然植生について説明をして頂きました。

 

作業前に間伐についての説明・注意事項等

 

最初に1本デモンストレーションで伐倒!

 

ヒノキはスギと違い枝が強くしなるため、密植された人工林の中ではなかなか倒れません。

みんなでロープで引っ張り、倒しました。この作業が一番大変です。

苦労して倒したヒノキの枝を払い、1.5メートル程の長さに玉切り、波板をつなげて作ったシューターで搬出しました。搬出したヒノキは、植樹している山の土留めに利用する予定です。

 

動画:搬出の様子

 

 

 

参加くださった皆さんの熱意とご協力により、無事に作業を終えることができました。ありがとうございました。

日本中、早急に間伐しなければならない死んだ山でいっぱいです。学校、団体、職場などで、間伐に取り組んで下さるところがあれば、プロが指導に行かせていただきますので、ご連絡ください。

次回の活動予定はは8月19日(日)です。皆さまのご参加お待ちしております。

 

7月12日 新潟県での会長講演 第53回三魚沼土地改良ブロック大会

新潟県十日町の記念講演会場に入っていくと、すでに会場は130名ぐらいの方たちで埋まっており、座っておられる方々のほぼ全員が地位のある男性という感じで、農林省北陸農政局長さん、新潟県十日町地域振興局長さん、魚沼市市長さん(女性)、南魚沼市市長さん、新潟県津南町長さんら、そうそうたる人たちが集まっておられました。(偉い人が多すぎて、把握しきれなかった)

出席者のみなさんは全員が、土地改良に関わっておられる公務員ということでした。具体的に何をされているのかたずねてみたら、農業機械が入りやすいように耕地整理をしたりしているということでした。南魚沼産コシヒカリは他の地域の3倍の値段で売買されているということで、農業県新潟の力を感じました。と、同時に、この会場に来てくださっている方々に熊森の話は役立つのだろうかと少し不安を感じました。

しかし、発表者の発表を聞いて安心しました。豪雪の新潟県でも、農業用水の確保は大きな問題であることがわったからです。雪解け時の水量はすごい量だと想像できますが、雪が解けてしまうとたちまち水が確保できなくなることがわかりました。やはり豊かな森が必要です。森のことなら、森=植物+動物の、熊森です。農業用水確保のために、どの川にもダムを造っておられました。

70分間の記念講演でしたが、みなさんしっかりと聞いてくださっていたように感じました。

 

大会後の懇親会は、近くの十日町市当間高原リゾート「ベルナティオ」という超豪華ホテルで行われました。こんな豪華なホテルが日本にあったのかと驚くような豪華さでした。東電が所有しているということで納得しました。

懇親会では、いろんな方々が次々と話しかけてきてくださいました。クマなんか害獣で、駆除しなくちゃだめだよと言ってこられた方はおひとりだけで、あとの方はみなさん、熊森に共感します、共存の道をさぐるべきだという感じでした。

田畑でクマに何回か会ったという方たちもおられ、さすが新潟だなと思いました。トラクターのクラクションを鳴らしたら逃げていったということでした。新潟の山はナラ枯れがすごくて、クマたちの生存を支えられないのではないかと心配されている方もおられました。おしなべて、お話しできた新潟の農業関係者の方々は、少々の農作物被害なら見過ごしており、野生動物たちを殺したくないということでした。

山は荒れているが、地元の人たちの優しさが、新潟の野生動物たちを守ってくれていると感じ、あたたかい気持ちになりました。

 

お世話になったみなさん、本当にありがとうございました。

7月6日 札幌市長に、人とヒグマが共存するための提言を提出後、札幌市役所で記者会見

札幌市でのヒグマ駆除は、例年、0頭~1頭程度でしたが、昨年度は7頭という、大量駆除となりました。(北海道全体では、714頭の大量駆除が行われました。生息推定数2000頭~3000頭)

また、今年4月20に、札幌市南区で山菜を食んでいただけの、何の危険性もない若グマが射殺される様子が、映像として全国に流されました。札幌市のクマ対応に危機感を感じた森山会長とヒグマ研究歴43年の顧問、門崎允昭農学博士は、札幌市市長に、「ヒグマ対応は、非捕殺で行うべきである」などの申し入れを行うことにしました。

この日は残念ながら札幌市長さんにはお会いできませんでしたが、環境局みどりの推進部クマ対策調整係などの担当部署係官の方々に、1時間とっていただき、

①ヒグマの駆除をやめること。

②住宅地と林の境に柵を設置すること。

③ヒグマに対する正しい知識を啓蒙することの3つを、申し入れることができました。

担当者の方々は、ヒグマが何頭いるのか、増えているのか減っているのかなどに関心を持たれていましたが、当協会としては、「何頭いたっていいではないか。人間がいくらがんばっても正確な生息数の把握など不可能だ。絶妙のバランスの上に成り立っている野生に、人は手を入れるべきではない。他生物の生命も尊重されるべきだ」という考えを示しました。

 

この後、札幌市役所記者クラブで、記者会見を行いました。多くの記者さんが来てくださいました。無理もないことですが、ヒグマがどのような動物であるか、ご存知でない方がほとんどでした。

 

ヒグマの食性は植物中心・・・ヒグマの食性はふつう98%が植物で、残り2%はアリやザリガニなどです。ほぼ、ベジタリアンといえます。サケなどの魚は好きですが、人間がダムを多く造ったため、今や、北海道でサケが上がって来る川は2本しか残されていません。冬ごもり前にサケを食べられるヒグマは、特別の幸せなヒグマだけです。近年、エゾシカの駆除や狩猟が多くなり、放置された死体をヒグマが食べている光景が見られるようになってきました。人間がヒグマの食性を変えていっているのです。

 

ヒグマは人を襲わない・・・マスコミ報道によって、「ヒグマは人を襲う」と誤解している方が多くいます。もし、ヒグマが人を襲う動物であるなら、毎年、全道で大量の死者が出るでしょう。その気になれば、ヒグマはいくらでも人を殺せます。しかし、ヒグマには、人を襲う習性はありません。自分や子供たちを守ろうとして、人間に向かうことがほとんどですから、人間側が正しい対応策をとれば、人身事故は限りなく減るでしょう。

 

記者さんには、事象だけ報道するのではなく、原因や対策まで書いていただくことをお願いしました。札幌では今も、山林開発が続いており、宅地が造成されていっています。ヒグマは移動するしかありません。この現実を伝えずに、ヒグマの目撃数が増えたということだけを報道すれば、国民は、ヒグマに対して悪感情を持つだけです。

 

人と動物の両方の言い分が分かるような公平な記事を書いてくださるよう、お願いしてきました。今後に、期待したいです。

貴重な時間をとってくださったみなさんに、心から感謝申し上げます。

 

7月19日 当協会顧問平野虎丸氏(熊本県)は36年前から、奥山、沢から50メートル、急斜面のスギ・ヒノキの人工林を広葉樹林に戻せと主張し続けている

林業家の家に育った平野虎丸氏は、今回の阿蘇を中心とした九州北部豪雨災害に、人一倍無念でしょう。ずっと、こうなることを警告し続けて来られたからです。以下、平野氏のブログ特定非営利活動法人エコシステムの写しです。

 

2012年07月19日00:45

平野虎丸です。ご訪問ありがとうございます。
被災地に咲くホタルブクロ 7 月18日(水)の熊本日日新聞朝刊によれば、今回の九州北部豪雨(熊本・福岡・大分)による死者は28人、行方不明は4人。熊本県災害対策本部が16日午 後3時現在でまとめた家屋被害は、全壊86棟、半壊74棟、床上浸水1178棟、床下浸水1032棟。
日本は、昨年の和歌山・奈良・三重県などの豪雨災害 に、何も学びませんでした。昨年は78人の方が亡くなられています。
いいかげんに反省しましょう。
私は、今年の5月26日に、「土砂災害防止のために急斜面のスギ全伐を提案します」6月29日に、「災害から国民の生命と財産を守るために」、という記事を書きました。熊本県の山へ出かけるたびに、梅雨時や台風時の危険をひしひしと感じたからです。
熊本県は、いつ、どこが崩れてもおかしくない状況となっています。
九州全部と言えば全部。日本全国どこでも、同じ状況です。日本の山々はすべて、林野庁による「森林法」の支配下にあるからです。

 

17日の熊日朝刊には、「人家近い林 早急に間伐を」というタイトルの記事も掲載されていました。

村田宗城大学名誉教授と被災地を歩く、という副題がついています。

以下に、一部抜粋します。

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「表面を覆う火山灰由来の黒ぼく土は水を通すが、黄褐色の土は粘土質で水を通しにくい。黒ぼく土が水を含むと重くなり、浮力も働く。
阿蘇全体に共通した地形で近年経験のない大雨のため、多くの場所が崩れた」

「保水力がある木を植えること自体はいいが、間伐が行き届かないと根がしっかり張らず、災害に弱い」

村田氏は、11人が死亡し、家屋約80戸が全壊した1990年7月の豪雨災害でも坂梨地区を調査。急傾斜地や川岸に植えられたスギやヒノキが濁流に流されて橋に引っ掛かるなどして流れをせき止め、水害の原因になったと分析している。

「雨が降った時に踏ん張るのは山しかない。防災対策の意味でも人家に近い人工林の間伐を早急に進めるべきだ。10年たてば効果が出る。木材として伐採した後は、広葉樹など地盤が弱い阿蘇に合った植樹を検討してほしい」

.。o○o。.★.。o○o。.☆

 

1.スギやヒノキは、挿し木ですから直根がない。

2、間伐をしても根が深く入り込むことはない。

3、すべての木の根っこが横に張ることで根っこどうしが手をつないでいる。

4、雨水の地下への浸透が少ない。

5、雨水はスギやヒノキの根っこの上を流れていく。

6、従って、スギやヒノキは雨水を十分に地下に送ることは不可能で保水力は少ない。

間伐が推奨されるのは、間伐したあとに直根のある実生の雑木や雑草が生えるからです。

しかし、木材生産における間伐は15年生ぐらいから徐々に行うものであり、40年~50年を経た阿蘇地域のスギやヒノキは成長しすぎていて、間伐は遅すぎます。

急斜面において、
100本の挿し木スギを30本間引くとすれば、100本で受けていた風を70本で受けることになり、
台風などには弱くなり、倒木の危険性が高まります。

今以上に危なくなるのです。

平坦地においての間伐は意味があるでしょうが、急傾斜地での間伐は危険なだけです。

大学の先生たちは自ら林業をされたことがないので、具体的なことになるとあやふやで、頭だけの想像になっています。

間伐をすると10年もすれば効果が出る、といわれていますが、10年の間には、いったいどれだけの人々が犠牲になることでしょうか。

私は36年も前から今回のようなことを予見して活動をしてきました。

一刻を争っているのです。

今回の土砂崩れでわかったように、年齢のせいで、急傾斜地のスギやヒノキは崩壊寸前にあります。
特に、小さな沢は危険です。

大雨によるスギ・ヒノキの倒木によって、小さな沢が信じられないほど大きな沢に変貌します。

私がこれまでに書いてきたブログをぜひお読みいただきたいと思います。

こんな災害が起きないように、私は、林野庁にも環境省にも、熊本県にも、口をすっぱくして言ってきました。

特に今年は、熊本市にある森林管理局も訪問しましたし、東京から林野庁の職員が熊本の説明会に来られた時にも言いました。

7月7日(土)には、鹿児島県に新幹線で出向いてまで、環境省の職員の皆さんに、挿し木スギ・ヒノキの山は土砂崩れを起こすから森ではない、と訴えました。

阿蘇の土砂崩れは、それから4日後の7月12日未明に発生したのです。

虫の知らせだったのかもしれません。

挿し木スギ・ヒノキ山の麓に暮らす住民の皆さんの安全を一番に考えるならば、

1、安全な場所への移転
2、スギ・ヒノキの全伐
しか方法はありません。

ぜひ、ご検討のほどをよろしくお願いいたします。

またしても、戦後のスギ造林による大被害  九州北部豪雨による被災者のみなさまに心からお見舞い申し上げます 

わたしたちは20年前、「スギだけの人工林は、動物を山で棲めなくさせただけではなく、大雨の時に崩れて地元の方々の命や財産を奪う」ことに気づ き、急斜面の人工林だけでも早急に広葉樹の自然林に戻すべきだと、林野庁を初め、あらゆる行政に訴え続けてきました。しかし、無視され続けています。

 

いつものことながら、今回の九州豪雨被害のニュースにも、「人工林」の「じ」の字も出てきません。明らかに、戦後の拡大造林という国策の失敗による人災なのに、メディアは自然災害で終わらせてしまいます。

 

2009年当時、兵庫県佐用町豪雨災害の時もそうでした。メディアも大学の先生たちによる調査委員会の報告書にも、「人工林」の「じ」の字も出ませんでした。新聞社の責任者に豪雨災害の原因をたずねると、「スギの人工林ですが、書けません」と言われました。

 

数年前に、阿蘇が見える展望台に連れて行っていただいたことがあります。初めて見る阿蘇に感激し、「阿蘇の大自然!」と叫びかけて、ぎょっとしました。見渡す限り、全てスギの人工林だったからです。

 

去年の紀伊半島豪雨災害と言い、今年の熊本を中心とした九州北部豪雨災害と言い、わたしたちは本当に無念です。この国の森林行政に携わっている人たちは、野生動物の命などどうでもいいと思っておられるだけではなく、地元の人たちの命や財産もどうでもいいと思っておられるのではないでしょうか。

 

違うと言われるなら、植えてはいけなかったところに植えたスギ、ヒノキの人工林を、一刻も早く、広葉樹の自然林にもどしてください。

 

 

 

 

 

山形県東置賜郡高畠町が今回、熊の放獣を決定

13日に報告した山形県高畠町の熊についての続報です。

17日朝、高畠町役場に電話し、現況をお聞きしました。

ドラム缶のわなを設置しているが、まだ熊は捕獲されていません。捕獲された場合の対処として、県より、放獣が決定したとのことです。

13日に電話でお聞きしたときに放獣場所を探しているとのことでしたが、今日お聞きしたところ、県で放獣場所をなんとか確保できたとのことでした。山形県でも熊が多数出没しており、放獣場所を探すのもなかなか困難であるとのことでしたが、ご尽力により確保していただきました。

また、経営者の方へも、電気柵を設置していただきたくよう指導中とのことです。補助金では全額出ないとのことですので、熊森が足りない部分を補う旨再度申し入れました。

ひとまず、放獣が決定されたことは、喜ばしいことです。

当然のことながら、捕獲されたクマの、精神や心臓へのショックや苦しみは大きい上に、全身麻酔するための薬物を注入すると弱ってしまいます。当協会は、人間の所に出て来たクマ対応としては、クマが執着している食べ物の除去、追い払いや電気柵などの防除をお願いしています。捕獲は、最終的にそれ以外に方法がない場合に限るべきだと思います。捕獲しても、いわゆるお仕置きなどせずに、水と餌がある奥地に運んで、そっと逃がしてやっていただきたいと思います。

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