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2012-08

熊森植樹地生育調査 兵庫県但東町大河内 

8月20日、たくさんある熊森植樹地の一つである但東町の植樹地の苗木生育状況を調査して来ました。人工林の皆伐跡地に、この土地に合うと思われるドングリ類を専門家に判定していただき、2003年から何度も植えに行った場所です。これまでに約1000本植樹しました。ここは雪が深くシカも多い所です。苗木1本ずつにシカよけチューブをつけて育てました。雪解け時には、毎年、往復5時間かけて苗木起こしに通いました。会員を中心とする都市ボランティアたちの長年にわたる涙ぐましい努力の結果です。

ここからが、元スギの人工林だった植樹地です。写真左上に3人の調査員が小さく見えています。

  

現在約100本育っている苗木のうち、半数の、樹種、直径、高さ、実りなどを調べていきました。

  

実がついているのも何本かありました。上コナラ、下シバグリ

植樹地全景

この植樹地の約10年にわたる植生の変遷も興味深いです。雪深くシカも多い所で、動物の棲める広葉樹の森を人間がどの程度復元できるのか。苗木の手入れを続けながら、今後も記録し、見守っていきます。

熊森植樹地生育調査 兵庫県千種町植樹地は苗木が消え、現在ササ原に

くまもりは無理をして、実に多種多様な活動をしています。しかし、究極めざしているのは、ひとつのことです。つまり、戦後、人間が壊してしまった奥山に、もう一度野生鳥獣が生息できる環境を復元・再生して、人間が1歩下がり、人と野生鳥獣との棲み分けを復活させ、野生鳥獣のためにも、人間のためにも、未来永劫にこの国で両者が共存できるようにすることです。

 

これまで本部は、動物の棲める森復元植樹会を、何度も何度も兵庫県のクマ生息地で開催して来ました。植樹した苗木1万本。当初、シカのいない地域で実施した植樹会は、苗木の生育も良く、みるみる動物の棲める森が復元されていきました。しかし、すぐに、兵庫県のクマ生息地の全域にシカが拡大するようになり、その後の植樹会は、植樹してもすぐにシカに苗木を食べられてしまうため、シカから苗木をどう守るかに追われ続けました。

 

その中でも苗木を1本も育てられなかったのが、千種町植林地です。

 

2004年 千種町官公造林地皆伐跡地視察・・・1ヘクタールを町から借り、実験的にドングリの森に戻そうと決意。

皆伐後4年。シカが多くてササを食べてしまうらしく、伐採跡一面が10センチくらいの背丈の低いササに覆われていました。

 

2005年4月 植樹地にシカが入らないように、金網柵で植樹地の全周を囲う。(中央のひし形に見える部分)

 

2005年5月 金網柵内に、人工林にする前に生えていたと思われるドングリ類を植樹・・・みんながんばりました。(尾根から熊森植樹地を撮影)

 

2006年 4月16日 雪解け後の植樹地調査。あんなにしっかり立てたはずの金網柵の支柱が、アメのように曲がって折れ、金網が倒れてシカに入られていた。積雪は4メートルだったとのこと。雪解け時、斜面をずり落ちていくときの雪の力のすごさを思い知らされる。

この後、毎年、金網を立て直す→雪解け時に倒れる→シカが入って苗木を食べてしまうの繰り返し。とうとう、苗木は消えてしまいました。

 

2012年7月 現在 チシマザサに全面覆われてしまった熊森植樹地。(中央の緑が黒っぽく見える部分)

考察: 中途半端ながらシカを避け続けた熊森植樹地は、全面が背の高いササ原になり、ところどころにコハクウンボクの木が育っていました。鳥が種を落としていったのでしょう。金網柵の外は、ササをシカが食べ続けたからでしょう。背丈の低いササとシカが食べないススキ、ワラビなどで覆われてしまっています。写真ではススキが小さく見えますが、実際は、人の背丈ほどあります。熊森の動物が棲める森造りは、ここでは残念ながら、成功しませんでした。

直前に調べた原生的自然林より、この草地の方が、草花もあり虫もまだいました。クマは森だけでは生きられない。草原や、湿地など、いろんな場所が必要です。今は、奥山に、こんな草原があってもいいのではないかと思えるようになりました。ここでクマが昼にバッタを取って食べていても、誰も行政に通報しないようにしてほしいです。

この後、この人工林皆伐跡地は、いつか動物の棲める森に戻っていくのでしょうか。調査時に見つけた動植物名をこまごまと記録しておきたいと思います。

 

 

この後、今や人間の背丈ほどに生い茂った草々の中での金網撤去という大変な作業が待っています。

8月12日 耕さず、草や虫と共存  本部自然農 第2回草刈り

8月12日

2回目の草刈り

猛暑の中、7月15日に続き、2回目の草刈りをしました。

同じ条件で田植えをしたのに、なぜか、黒米とコシヒカリとでは、生育の度合いが全然違います。

黒米・・・たった一粒のお米から育てた苗が、こんなに分けつ。たくましい生命力を感じます。

 

コシヒカリ・・・去年もそうでしたが、今年もコシヒカリの生育が悪いです。コシヒカリは、自然農に向かない品種だという人もいます。まだまだ本部自然農チーム、試行錯誤中。原因を探っています。

上写真は、実験的に田植えの時に2畳ほどの部分を慣行農法のように耕して、コシヒカリの3本苗を植えたところです。

今年は他にも実験的に、地元と同じようにひと月早く田植えをした部分があります。

今のところ、どの方法でもコシヒカリの生育はよくなく、違いは出ていません。

 

モグラ対策

またまた、モグラの穴を発見、泥で穴を一つづつ塞ぎます。

塞いでおかないと、水が抜けてしまうのです。

先月もかなりたくさんの穴を塞いだのですが・・・その後、モグラさんも、たくさんお仕事したということですか。

 

 

大変な暑さの中、2名ほどバテバテ状態の方がおられましたが

何とか無事に草刈りを終えることが出来ました。ありがとうございました。

このあとは、稲の花が咲きます。もう、収穫の時まで田んぼに入ることはありません。

 

次回9月9日(日)の自然農・・・お米の実り具合を見た後、枝豆を収穫して、そのあとは、「縄文百姓」で有名な兵庫県朝来市和田山町の「あーす農場」に学びに行きます。(H)

 

 

 

 

 

 

 

 

実験動物が「動物愛護法」の規制対象から外されないよう、意見をお送りください(8月中)

先日6月9日および18日のくまもりNEWSでもお伝えしましたが、今国会中にも、実験動物が「動物愛護法」の対象から外されそうになっています。
この動きをうけて、「THEペット法塾」様が、反対意見を届ける運動を呼びかけておられます。
詳細は、以下のリンクよりご覧ください。資料にもあるように、欧米に比べると、我が国の実験動物の規制は、全く無いに等しいような状況です。
全ての動物たちの福祉のためにも、ぜひ心ある皆様のご協力をお願いたします。

(以下、THEペット法塾HPへのリンクです)

◆動物愛護法・実験動物の法改正の国民運動のお願い◆

①動物愛護法・実験動物の法改正の申し入れ・意見書

②動物愛護法・実験動物の法改正の申し入れ宛先リスト

(①に氏名・ご意見等を記入し、②掲載の宛先へお送りください)

よろしくお願いいたします。

8月8日 ブナの実大凶作見通し、クマ出没の増加懸念 (読売新聞より)

以下読売新聞記事

ツキノワグマのエサとなるブナの実が、この秋、県内で大凶作になる見通しとなった。東北森林管理局(秋田市)がブナの結実予測を4段階で最低の 「皆無」と発表。好物のブナの実が減少すると、クマが餌を求めて人里に下りて来やすくなる。県は「今年の目撃件数は過去最高のペース。このまま冬前まで出 没が続けば、人的被害が出る可能性も高まる」と警戒を強めている。

森林管理局は5~6月、県内22か所でブナの開花状況を調査した。ほとんどの木に開花が見られる「多」は村山地域の1か所、半数の木に開花が見ら れる「中」が置賜地域の1か所だった。逆に、わずかな木にのみ開花が見られる「少」は県内全域の9か所、全く開花が見られない「非開花」は同じく11か所 だった。

初夏の開花状況は、そのまま秋の結実に影響する。森林管理局が結実予測で「皆無」と判定したのは、2006年以来6年ぶり。その年の秋、ブナの実は大凶作に見舞われた。

山形大の小山浩正教授(森林工学)によると、ブナの実は数年おきに豊作になるといい、豊作の前年は、ほとんど実を付けない傾向があるという。小山 教授は「私の調査でも、県内全域で開花している木は見られず、大凶作となった06年と同じ状況。人里へのクマの出没も増えることが予想される」と指摘す る。

県みどり自然課によると、06年はクマの目撃件数が多く、例年200頭前後の捕獲数が692頭に上り、個体数の減少を危惧する声まで上がった。ま た、結実予測が皆無の次に低い「凶作」だった10年は、9~11月にかけてクマの出没が増加し、目撃件数は過去5年間で最も多い288件を記録した。

今年のクマの目撃件数は、7月末時点ですでに266件に上っており、10年の記録を上回るペースで推移している。春先に目撃件数が多かったのは、 今冬の大雪で餌となる山菜の生育が遅れたことなどが影響したとみられていたが、夏場を迎えても増加傾向は止まっていない。民家の軒先など至近距離で遭遇す るケースも増えている。

同課は「今後も人的被害が出ないように、目撃情報があった場所を中心に、住民への注意喚起を促していきたい」と話している。

(2012年8月8日  読売新聞)
<熊森の感想>人間が人間のことを心配するのはわかるけれど、同時に、クマたちの命や食料についても考えてあげるのが人間ではないだろうか。ブナの豊凶だけ見れば自然現象かもしれないが、日本の森が荒れていなければ、ブナがだめでも、他にもいくらでも食べる物があったのだ。森を荒らしたのは人間です。

生き物が大量消滅し、沈黙の森と化していた兵庫のブナ・ミズナラ林     7/27、7/28調査  

兵庫県本部、岡山県支部、鳥取県支部の3県合同で、東中国山地の生物調査を1泊2日で行いました。

標高800メートル~1200メートルあたりのブナ・ミズナラ林を2日間歩き続けたその結果は・・・

今年のブナ・ミズナラなどのドングリ類の実りはゼロ。トチとオニグルミだけが、よく実っていました。

生き物の姿はほとんど何もありませんでした。夏なのに、気味が悪いぐらい静かな森でした。

 

ツキノワグマのつめあとは、ブナの木に無数にありましたが、全部10年前ぐらいのもので、新しいものは皆無でした。

 

夜、電燈にも、全く虫が来ませんでした。以前は、ガとかが、夏の電燈には群がってきたものです。

今回、動物の糞がゼロでした。ヘビに1回も会いませんでした。ここまで生き物の気配がないのは、さすがに今回が初めてでした。

虫がほとんどいませんでした。クモの巣がほとんどありませんでした。最近はこの傾向がどんどん進んでいました。

昼食時、地面に座ろうとして、少しのアリを発見。

「やっと生き物を見つけた!」

と、みんなで喜び合いました。

アカネズミの巣穴は2ヶ所しか見つけられませんでした。

クマの大好物、ウワミズザクラの実も一房だけで、無しに等しいものでした。

 

どうして生き物たちはみんな、森から消えてしまったのでしょうか。

森に食べ物がないのでしょうが、どうしてなくなってしまったのでしょうか。

なぞだらけの沈黙の森でした。

生き物たちの命があふれていた昔の森を知っている参加者たちの話を聞いているうち、

なんか大変なことが、日本のブナ・ミズナラ林で起きているのではないかと思えて来て、恐ろしくなってきました。

 

 

★見た、感じた、考えた! ~第17回本部原生林ツアー無事終了~

次世代に残したい森ってどんな森? ということで、今年も行ってきました、原生林ツアー。場所は、くまもり本部から車で3時間ほどの所にある、岡山県西粟倉村(にしあわくらそん)の若杉天然林です。こんなに遠くまで行かないと、もう、原生的な豊かな森は見れません。
1997年のくまもり結成当初から続くこのツアー、17回目の今年は8月5日(日)、8才から70代まで、56名の方が参加してくださいました。

クマさんは豊かな森のシンボル。ということで、まずは、たつの市の公園で飼育されている2頭のクマさん兄妹を訪れました。このクマ獣舎は、2年前にくまもりの要望を取り入れていただき、改造されて広くなったもの。しかし一生檻に閉じ込められている彼らを見るのは、やはりつらいです。

道中、バスを降りて人工林を見学。山のあちこちに林道が造られ、スギやヒノキが伐採されていました。4月に施行された「森林・林業再生プラン」の影響と思われます。沢は水が干上がっていました。この様子をしっかり頭に入れておいて、若杉天然林と比べてもらいます。

いよいよ若杉天然林へ。広さはわずか86ヘクタールですが、ブナやミズナラなど199種類もの植物が生い茂る原生的な森。どんな生き物がいるかな?

今回は大学生2名をふくむ6名が、リーダーとして森の説明を担当。沢にはわき水がとうとうと流れ、森の中は明るく、しっとりとして、人にも心地よい。森の入り口は暑かったのに、森の中は24度と涼しかったです。沢水の温度は18度でした。年間を通してほぼ一定の温度で、夏は冷たく、冬あたたかく感じられるのが、湧水の特徴です。

「あっ、カエル!」生き物を真っ先に見つけるのは、子供たち。クワガタ、トンボ、イモリにヘビ、セミ、キクイムシ・・。いろいろな生き物や痕跡を、見つけたね。

森を出て、笑顔で記念写真。みなさま、おつかれさまでした!

 

参加者の感想より

・人工林と天然林の違いは圧倒的だった。癒され方も全く違い、森の力を実感しました。
・豊かな森は、生き物も生きやすい森だと感じました。
・こういう原生林が日本各地に増えたらいいなと思いました。
・森がないとクマや動物たちが生きていけないと分りました。原生林は命の宝庫だと感じました。
・こういう素晴らしい森があるということを、他の人に伝えたい気持ちで一杯です。

8月6日 関東の猟友会員から熊森に叱咤激励の電話 山は空っぽだぞ

(関東の猟友会員より)

くくりわなの12センチ規制が、なし崩し的に規制緩和されていっているのに、熊森は何をしてるんだ。ある県では20センチまでOKにしようとしている。熊森はクマの絶滅を止めるんだろう。クマが誤捕獲されたら、放獣したらいいと言う人もいるが、実際は、誤捕獲されれば放獣なんて大変だから、猟友会は黙って殺してしまっているんだぞ。これではクマがどんどん減ってしまうよ。熊森、もっと動けって怒ってやろうと思って電話したんだ。12センチ規制があっても、シカ、イノシシはいくらでも獲れるよ。

 

(くくりわなの12センチ規制:シカやイノシシを獲るためのくくりわなの直径を、クマがかからないように12センチ以下にするよう、環境省が規制したもの。く くりわなは残酷で危険な上、誤捕獲が多いので、廃止するようにというわたしたち自然保護団体の主張に対して、当時の環境省が、くくりわなの廃止は 出来ないが、クマが誤捕獲されないよう、直径を12センチ以下にすると決めたもの)

 

今のように、鳥獣保護員がオールハンターでは、猟友会の監視など期待できないよ。熊森のように動物を守りたい人たちが、鳥獣保護員になって、違反がないか監視してほしいんだ。

 

自分はクマを滅ぼしたくない。シカやイノシシは獲るけど、クマは絶対に獲らないね。山でクマに会ったことが何回かあるよ。ほれぼれとして、じっと見つめてしまうね。クマも逃げたりしないよ。お互いに見つめ合っている。私の横を通り過ぎていくよ。そんな間柄だ。

 

今、山に動物などいないよ。山は空っぽさ。みんな里に下りてきているよ。どうしてこんなことになるのかわからないね。最近の現象だ。餌がないんだよ。

 

クマは1年中、高く売れるからね。獲り尽くされないか、本当に心配なんだ。自分のような思いの猟友会員は1割ぐらいいるよ。獲物を獲りたいだけの人もいるから本当に心配だ。(熊森の取り組みをいろいろと話すと)そうか、お宅らもがんばっているんだな。とにかくクマのいる所では12センチ規制を守ってもらわないとね。がんばってくれ。

 

 

 

7/28 箱罠で捕獲されたクマがどう行動するか、クマを知る貴重な映像をごらんください(東北)

[動画付き記事 新聞社が公表している動画はコチラ]

(新聞より)2012年07月28日 午前5時ごろ、畑に仕掛けてあっ たわなにメスグマ1頭が掛かっていた。ここの畑では、サクランボの実をクマに食べられる被害があり、枝が折られるなどしたため、地元猟友会がわなを設置し ていた。熟したウメの実を食べるため畑に来たとみられる。地区で今シーズン捕獲されたのは4頭目。
(熊森から)地元に問い合わせたところ、有害捕獲用の箱罠の中に誘引剤として入れられていたのはハチミツ。以前サクランボを食べたのは、本当にこのクマなのかたずねたところ、わからないとのこと。
解説(ハチミツを仕掛けると、クマは遠くからでもやって来るので、クマ違いである可能性も十分ある。このクマは檻から逃げたい一心で、必死で檻の外の土をかいたり、檻の横の石を檻の中に持ち込もうとしたりしてかなわず、檻の鉄格子に歯で思い切りかじりついて鉄格子を折ろうとしてこれもできずパニックに陥っている。カメラが近づいてきたら、ついに殺されるのかと思い、恐怖の余り、必死に振り払おうとしている。ふつう、箱罠でクマを獲ると、このようにクマは逃げようとして歯をすべて折り、口中血だらけになっている)
土曜日に罠にかかったので、行政には連絡していないとのこと。日曜日に猟友会で相談して撃ち殺した。行政には、月曜日に知らせた。殺したクマの体の処理も、猟友会任せ。
要望
捕獲したクマを生かすか殺すか、わが国では先進的な行政以外は、クマ対応は全て猟友会任せとなっている実態がこの事例からも浮かび上がってくる。これが一般的である。しかし、わたしたち多くの国民は、野生鳥獣対応を猟友会任せにした覚えはない。行政に、しっかりかかわっていただきたいと願って、県民税や市民税を払っているのだ。まず、改革の第一歩として、行政が現地に行って、行政の力で判断するところから始めていただきたいと強く要望する。

7/23、24 東北の森と動物の現状について、地元猟友会員に教わる ④ 証言

地元猟友会員の家を訪れ、東北の森と動物について質問しました。この方は、クマを3頭飼っておられました。

 

猟友会員の証言

クマもサルもみんなね、平成になるまでは、会いたくても会えなかったよ。県境の高い山の奥に入って行ったら会えると聞いたことがあるが、見たことなかったね。平成になってからだ。特に最近になってからだよ。目の前に森の動物が次々と現れ出したのは。

 

奥山のかつての生息地は、空っぽだよ。鳥も獣も虫もおらん。

 

山には食べ物がないんだ。

どうしてこんなことになってしまったのか、わからん。クマに関して言えば、ナラ枯れがすごいし、今年はブナもなっていない。

 

クマに凶暴性があるかって?ないよ、そんなもの。まったくないよ。ほらみてごらん。(この方がクマを触ると、クマがとても嬉しそうにして、甘えていた)犬や猫とおんなじだ。ただ、6月の発情期の期間だけは気を付けている。それ以外はね、どおってことないよ。(目を細めておられました。ここのクマたちは、母グマが殺されたりして生きていけなくなった赤ちゃんグマを、保護飼育しているということでした)

クマたちは、水をかけてもらって本当に嬉しそうでした。

フィード

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