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2012-04

国会インターネット中継傍聴のお勧め 4月12日参議院農林水産委員会

参議院先議の国有林野の有する公益的機能の維持増進を図るための国有林野の管理経営に関する法律等の一部を改正する等の法律案」の審議・採決のもようが、インターネットで放映されました。(10時~13時)便利になったものです。議員の生の声を聞くと、人間性まで伝わってきます。ネット中継は、お勧めです。

質問者は、金子恵美議員(民)、加冶屋義人議員(自)、山田俊男議員(自)、横山信一議員(公)、小野次郎議員(み)、紙智子議員(共)でした。うち2名の議員さんが、熊森の2提案を一つずつ出してくださいました。その瞬間、熊森事務所職員一同大拍手となりました。

答弁は、林野庁長官、環境省副大臣、農水省政務官などでした。質疑応答が終わると直ちに付帯決議が読み上げられ、全会一致で法案は委員会成立し、その後参議院を通過、衆議院に回されました。

残念ながら、熊森提案は付帯決議にも取り入れられませんでした。まだまだ多くの国会議員さんは、20世紀の人間至上主義から出れていないと感じました。「人間至上主義は、人類を滅ぼす」というのが、熊森の考えです。森林や自然を考える時、人間以外の生き物たちの視点も絶対に必要です。この視点がなければ、人間は、森林や自然を食いつぶしてしまうでしょう。

ある議員さんによると、前もって質問は答弁者に提出されているため、委員会は単なる儀式だということです。国の方向を変えていくには、普段から地道なロビー活動を続けて、真実を議員のみなさんに伝えていくしかないと思いました。

衆議院農林委員会調査室にたずねると、この法案は、4月18日に衆議院農林水産委員会にて提案説明会が行われたそうです。今後の委員会審議は、今、野党が審議拒否で国会が機能停止しているため、いつになるかわからないということです。

4月11日 「国有林野の管理経営に関する法律等の一部改正案」審議に対して国会ロビー活動 

これまで、4月12日に農林水産委員会で審議が始まる参議院先議の国有林野の有する公益的機能の維持増進を図るための国有林野の管理経営に関する法律等の一部を改正する等の法律案」(3月2日に閣議決定)に入れ込んでいただきたい熊森提案2点を、関係議員に配布説明してきました。いよいよ明日審議、直後に採決ということで、国会議員会館を訪れ、関係議員を回り、再度または新規、お願いしてきました。

<熊森が法案に入れ込んで頂きたい2点>
1、今後、1.28兆円の林野庁の債務返済のために伐るのは人工林だけとし、国の貴重な財産である原生的天然林は伐採しないこと。

2、①奥山全域②尾根筋③急斜面④山の上3分の1⑤川筋の人工林については、<水源地確保・生物多様性の保全・災害に強い山造り>の観点から、伐採後は再造林せず、天然更新させて、動物の棲める自然林に戻すこと。

(議員訪問を終えて)

熱心に聞いてくださる議員さんも何人かおられて、回り甲斐がありました。しかし、残念ながら、官僚のみなさんに洗脳されてしまっている議員さんも多いと感じました。もっともっと自然保護団体が大きくなって、「利権なしで見るとこうなります」という本当の話を、議員の皆さんに伝えていけるようにならなければ、国は変わらないと感じました。

●国会議員の反応から

①最近は、もう、原生的天然林は少ししか伐っていないと聞いている。→(熊森)残り少ないからこそ、もう、少しであっても伐ってはいけないのです。

②債務返済のために伐っているのではない。神社仏閣が必要とする巨木が、もはや民有林にないから、国有林を伐ってあげるしかないと聞いている。→(熊森)今や、原生的天然林を残す方が、大事です。

③ 原生林は、人間が時々巨木を伐って若返らせてやらねば元気にならないと聞いている。→(熊森)人間が手を入れない原生林が、一番元気で一番いい森です。

4月22日(日) 植樹活動のご案内

植樹活動のご案内

4月22日(日)に宍粟市波賀町の原観光りんご園敷地内で植樹を実施いたします。(定員15名程度)

★集合 ①阪急夙川駅南口 午前8時集合 (解散は同場所 午後7時予定)
②現地集合
★活動内容 コナラの植樹
★活動場所 兵庫県宍粟市波賀町原560-1 原観光りんご園 敷地内の山林
★参加費  無料 ※未加入者の方は、別途ボランティア保険料(2012年度 年間
500円)がかかります。
★持物 軍手、雨具、水分、作業に適した服装・靴
(昼食カレー付 無料)
★申し込み 配車の都合等がありますので、できるだけ早めに下記までお申し込みください。(締切り4月19日)

※天候等の事情により活動日程や内容が予告なく変更になる場合があります。

ご質問などございましたら、お気軽にお問い合わせ下さい。

みなさんのご参加お待ちしております。

小出裕章先生を訪問インタビュー  京都大学原子炉実験所(大阪府熊取町)

なごやかな雰囲気で進む京都大学助教小出裕章先生(右)への1時間インタビュー。左は、質問する熊森の森山会長。

小出裕章先生は、今、日本で一番大切な人のおひとりです。多忙なお仕事や、殺到する取材、何冊もの本の出版依頼、講演をこなすため、全国を飛び回られています。「生きているかどうかわからないので、6か月先の講演依頼は受けません」と、言われました。「小出先生、国民のために、なにとぞお体を大切になさってください。」
これが、初対面のあいさつになりました。

原発の安全神話のウソを、ずっと国民に訴えられてきた小出先生と、日本の森林大国神話のウソを、物言えぬ野生動物たちの声を代弁して、ずっと国民に訴え続けてきた日本熊森協会。相通じるものをいっぱい感じました。1時間のインタビュー時間があっという間。誠実100%で生き続けてこられた偉大な方との対談は、まさに至福の時でした。

放射能は、煮ても焼いても何をしても消えないということです。福島第一原発事故が、取り返しのつかないものであることが改めてよくわかりました。今、私たち熊森が知りたかったことを、この日、全部聞くことが出来ました。この貴重な情報は、何らかの形で、会員の皆さんにお伝えします。

はじめまして太郎君、花子ちゃん     

(参加者の感想より)

柵の中にいる野生動物を見るのは辛くて、
今まで太郎と花子のファンクラブに参加したことがありませんでした。
思い切って、今回初めての参加です。

3月25日、きょうの参加者は11名、みんなで手分けしてお掃除をしました。故東山省三先生の、クマの立場に立って工夫に工夫を重ねられた獣舎は、予想に反してまったく臭いがしません。動物園などとは違って、広くて明るく見晴らしの良い遊び場と、食事部屋と寝室があります。

初参加の大学生たち3名が、プールもピカピカに磨いてくれました。

花子はイチゴに誘われて一度だけ出てきてくれましたが、
すぐに寝室に戻ってしまいました。
まだ冬ごもりをしていたいようです。

太郎はお気に入りの丸太にもたれて何を考えているのでしょうか。

今日はまだ雪がチラチラしています。
でも獣舎のまわりには蕗のとうがたくさん
咲いてました。もうすぐ春が来ますよ。

太郎も花子も好物の食べ物をいっぱいもらって、
会員の人達とのふれあいや愛情を受けて、
ゆったりと暮らしているので安心しました。
会員の皆さんも、ぜひ、どんどんと
太郎君と花子ちゃんに会いに来てください。

自然農塾   田整え  2012年4月1日

座学を終えて、初めての田んぼでの作業となりました。
今年の冬は長くて、まだところどころ雪が残っています。

この日の参加者は、15名です。

まずは、例年通り大河内の山の神様に一年の作業の

安全と実りをお分けいただけるように祈願します。

(神社参拝は、希望される方のみです)

田んぼの水の巡りを良くするように溝を掘ります。

くずれかけた水路の補修も大切な仕事です。


去年のわらをまんべんなく田んぼに返します。

さあ、美しく田んぼが整いました。

今年から新しく13名の方が加わり、自然農塾生は総勢33名と

なりました。みなさんとと一緒に、楽しくお米作りに挑戦します。
4月8日には有志で赤目自然農塾に見学に行って来ま~す。

4月1日くまもり南大阪地区が初の人工林間伐に挑戦

初めての南大阪での間伐。集まったのは、大阪南地区の熊森会員たち6名と本部森再生メンバー3名、山林所有者1名で計10名。

自分の力で山に光を入れてみたい。ヒノキの人工林を、のこぎりやチェンソーで間伐しました。

 <参加者の声>
50年もののヒノキが倒れる地響きを初めて知りました。

 市場で売れば1㎥当たり1万円(50年も育てて!)、
 搬出費用は1㎥当たり1万3千円。
 林業離れは過疎化や高齢化だけでなく
 市場経済として成り立たなくなっていることを
 山主さんから伺い
 (生の声は本の文章とは比べ物にならない切実さです)
 日本の林業の抱える問題の難しさを改めて思いました。
 先行きの見えないこの状態に
 いつ誰が答えを出してくれるでしょうか。
 木材市場見学のときとおなじ重たい気持ちになりました。

 ヒノキが倒れるときの地響きは
 ヒノキと、育ててきた人たちの無念の嘆きのようでした。

<熊森から>

戦後の効率と経済性一辺倒の、まるで工業製品を作り出すかのような林業のあり方を、見直すべき時だと思います。植物も動物も、命ある生き物であることを忘れないで。

2010年秋、愛知県で有害捕獲され、秋田県八幡平クマ牧場に送られたクマの親子のその後

アライブという動物福祉団体の会報の最新号に、2010年、愛知県豊田市で捕獲され、遠い秋田県の八幡平クマ牧場に送られたツキノワグマの親子のその後が、載っていました。

母グマは、直後に衰弱死、2頭の子グマは1年間育てたあと殺され、漢方薬として高く売れるクマノイをとり、残りはクマ肉として販売するという猟師に渡すそうです。

このクマ牧場には現在40頭のクマがいますが、環境は劣悪で、経営者は、閉園も考えているそうです。

アライブという団体は、飼育動物や家畜、実験動物等がおかれているむごたらしい現状から目をそらさず、一貫して、人間に対し、動物福祉を訴え続けています。本当に立派だと思います。

林野庁さん、我が国の森林面積のあと1割しか残っていない原生的天然林を、もう伐らないで

戦後、わが国の原生的天然林を、面積にして東北6県分も皆伐した林野庁。我が国の原生的天然林(99年以上手つかずの森)は、もはや、森林面積の1割しか残っていません。

それをなんと、以前と比べると伐採量は減ったというものの、林野庁が今も伐り続けているのです。国民が現状を知ったなら、だれもが「伐らないで」と言うでしょう。問題は、この現状を、国民に知らせてくれるメディアがないので、国民が知らないことです。熊森は今、この問題を取り上げてくださるジャーナリストを探しています。

今国会の衆参農水委員会に「国有林野の管理経営に関する法律の一部改正案」が出されています。原生的天然林の伐採を禁止するという一条を入れてもらうチャンスです。森の生き物たちのためにも、将来にわたる水源地を確保するためにも。

林野庁が平成21年に伐採した天然林の面積は、原生的天然林を含む5000ヘクタール(抜き伐りしたところも含めた面積)だそうです。材の量としては、22万㎥。一方、伐った人工林は760万㎥だそうです。しかし、材価は原生的天然林の巨木の方が、けた違いに高いのです。

ドングリの実りの量と連動していると言われるスギ花粉の飛散量が、去年と比べ激減 (兵庫県内)

京都市在住のある研究者が、以前から、ドングリの実りの量とスギの花粉量が、経験則で連動していると、私たちに教えてくださっていました。今年の春は、スギの木立ちがあまり赤くありません。花が少ないからです。ということは、秋のドングリの実りも少ないということです。冬眠前に大量のドングリが必要なクマにとっては、大変です。

・本日の神戸新聞に掲載されていた兵庫県立健康生活科学研究所の発表したグラフ(上)を見ると、山の実りなしという大異変により、クマが大量に山から出てきて 空前の大量捕殺となった2010年は、スギ花粉も皆無だったことが分かります。また、ドングリの実り大豊作の2009年は、スギ花粉も大量に飛散していた ことが分かります。…このグラフからは、兵庫県のクマ生息地である但馬地方の今年のドングリの実りは、ゼロではないが、かなり不良の可能性があります。ボランティア活動が主体となっている私達くまもりとしては、どこまでできるか限界がありますが、それでも、秋にクマたちの大量捕殺がおきないように、春からクマ生息地の地元を回って、クマ保全の理解者を地元に増やしていきたいと思います。

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