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2013-01

2月23日 橋本淳司氏 大津講演 参加者募集中

第9回熊森滋賀県支部の集いで、橋本淳司氏が記念講演 

「水をとりまく問題と水源の森」 参加費無料

【日時】2013年23日(土)午後130分 ~00

【場所】大津市木戸市民センター(旧志賀町役場)3階 大会議室

[JR湖西線志賀駅下車徒歩5分][無料駐車場 有]

【内容】

1:00 ~   開場・受付     

1:30 ~   滋賀県支部活動報告

      橋本淳司氏講演

4:30     閉会予定

【主催】日本熊森協会滋賀県支部      【後援】滋賀県

参加希望者は、TelFax 077-548-9226  

E-mail   kumamorishiga@yahoo.co.jp

日本熊森協会 滋賀県支部までお申し込みください。

<必読> 熊森顧問・橋本淳司先生著「日本の地下水が危ない」 (本日発売)

<以下、橋本先生のブログから転載しました>

・・・・

本日「日本の地下水が危ない」が発売になりました。

【日本の地下水が危ないオフィシャルサイトOPEN】
http://www.aqua-sphere.net/chikasui/

数年前から、
「日本の水源が外国資本に買われている」と
メディアで報じられています。

しかし真相は闇のなかと言われてきました。

私は外国人と実際に接したという
不動産業者や地主などに会って話を聞き、
具体的な動きをつかみました。

また対策を立て始めた
国や自治体の現場も取材しました。

「地下水保全条例」を策定した自治体には、
北海道、埼玉県、群馬県、茨城県などがあります。
しかし、これらの条例の目的は、
「土地の取引を見える化」であり、
水資源保全とは直接関係ありませんでした。

何かおかしい。

私は取材をしながらずっと、
この問題の本質は何だろうと考え続けました。

取材を進めるうちに、
外国資本の買収とその対策を講じる日本というのは、
問題の一部分に過ぎないことに気づきました。

グローバル化の流れにのって
水や土地を売ろうとする日本人もいます。

国家の力を強めて水への支配を強化する動きもあります。

水源をめぐる問題は複雑に絡み合っていました。

さらに各地の地下水が枯渇に向かっているという
事実もつかみました。

汲み上げすぎが原因ではなく、
涵養(かんよう・地表から水をしみ込ませること)不足が
原因でした。
水どころの熊本市周辺では、
地下水位の低下は5メートルにもなります。

水源地をめぐって
いろいろなことが起きているにも関わらず、
あまりにも知らなかったことが多く、
驚きの連続でした。

水は生活していくうえで欠かせないものです。
それなのに知らないことが
多すぎませんか?

水道からは永遠に水が出てくるというのは、
幻想に過ぎないかもしれません。
私たちの知らないところで、
水の奪い合いは起きているのです。

どうぞ本書をご高覧いただき、
また、多くの方におすすめいただければと存じます。

●以下はネット書店アマゾンのリンクです
http://amzn.to/113RIVu   橋本淳司

・・・・

<熊森からのお知らせ> 第9回熊森滋賀県支部の集いで、橋本淳司氏が記念講演

「水をとりまく問題と水源の森」 参加費無料

【日時】2013年2月23日(土)午後1時30分 ~5時00分

【場所】大津市木戸市民センター(旧志賀町役場)3階 大会議室

[JR湖西線志賀駅下車徒歩5分][無料駐車場 有]

【内容】

1:00 ~   開場・受付

1:30 ~   滋賀県支部活動報告

橋本淳司氏講演

4:30     閉会予定

【主催】日本熊森協会滋賀県支部      【後援】滋賀県

参加希望者は、Tel・Fax 077-548-9226  

E-mail   kumamorishiga@yahoo.co.jp
日本熊森協会 滋賀県支部までお申し込みください。

(人間よ、もっとやさしく慈悲深くあれ)  なぜに絶滅危惧種のクマを殺処分 <和歌山県>

(以下、産経新聞記事1月28日記事より)

ツキノワグマ捕獲 有田川町、安楽死処分 和歌山

1月27日午前8時ごろ、有田川町清水地区でツキノワグマ用に仕掛けられたおりにツキノワグマ1頭がかかっているのを同町職員が発見した。和歌山県自然環境室によ ると、捕獲されたツキノワグマは体長127センチ、体重42・5キロのオス。年齢は15歳程度とみられる。平成22年12月と今月18日にも同町内で捕獲 されている。捕獲された場所付近ではこのツキノワグマが何度も目撃されていたという。

 

県は目撃された場所近くに学校や民家もあり、山に放っても再び人里に現れ、人に危害を加える恐れがあることから同町と湯浅署と協議した結果、ツキノワグマを安楽死処分にした。

 

県のレッドデータブックではツキノワグマは「絶滅危惧1類」に分類されている。

注< 1月19日紀伊民報記事より>このクマは、今年1月18日、有田川町遠井でイノシシの箱わなで錯誤捕獲され、専門家らが身体計測した後、再び人里に近づかないようにトウガラシスプレーで驚かせて山に返した。クマは体長1・28メートル、体重42キロ。耳に標識が付いており、2010年12月にも同町粟生地区で捕獲されたクマと分かった。

熊森から

・行政や専門家が、殺処分を安楽死とごまかし表現しても、マスコミのみなさんはそれに乗らないで、正確に殺処分したと書いてください。報道 関係者は、新聞代を出してくれている国民に、真実を伝える義務があります。

 

 ・ 和歌山県の山を見られたことがあるでしょうか。人工林率県平均61%ということですが、人工林になっていない所はミカン畑などになっていま す。クマが、自ら、絶滅危惧種になったのではなく、人間によって、生きられなくされて、絶滅危惧種になったのです。当協会顧問であった元和歌山県鳥獣 保護連絡会会長故東山省三先生は、和歌山県のクマは、残り8頭と言われていました。

 

 ・今月1月18日に、よほどひも じかったのでしょう。このクマがエサにつられてイノシシ罠にかかったおり、私たちは体重の軽さに胸を痛めまし  た。全身麻酔をかけて調べられたことによっ て、その後、弱って山の中で死んでいるのではないかと危惧していました。

 このクマは、以前にも唐辛子スプレーをかけられて、放獣されています。いくら人間に恐ろし い目に合わされても、ひもじさには勝てず、また出て来たのです。人間の所に救いを求 めて出て来た絶滅危惧種は、人間が助けるべきです。再び唐辛子スプ レーをかけてさらに死ぬような目に合わせるのではなく、しばらく食料を与えて元気にしてから山に放すべきです。全国で調べてみると、そういう人道的配慮をクマに施している例がいくつもあります。和歌山県庁にお伝えしようと思います。

 

 お伝え先・・・ 和歌山県環境生活部 環境政策局 自然環境室  電話073-441-2779

・ 残念ながら、クマの研究者や専門家と呼ばれる人達の多くは、論文を書きたいためクマの解剖を繰り返しておられる故か、クマたちに対して、同じく生き とし生けるものとしてのあたたかい共感が持てなくなってしまっているように感じます。豊かな家庭に育だち、死ぬほどひもじい思いをされたことがなくて、飢えに苦しむ動物たちの気持が全く理解できないのかもしれません。そのためか、この人たちに判断を仰ぐと、一 般的な国民から見て違和感 を感じるような冷酷な対応を指示されるように感じます。これでは、生物の多様性は守れないし、共存は出来ません。このような対応は、科学的でもなんでもありません。他生物との共存というのは、人間が銃で脅して、他生物の数を人間の思い通りに最小にとどめることではなく、他生物にも安心して生き生きと暮らせる土地を分け与えることです。

 

・日本人が、祖先の他生物への大きなやさしさを忘れて、年々、冷酷に無感情にになっていくことを、恐ろしく思います。豊かな自然を失う道   だからです。人類が破滅に向かう道だからです。

人々が全生物に愛情を持って生きる国を取り戻しましょう。そうなれば、人間社会も、もっともっとあったかくやさしくなります。

1月22日、熊森調査研究部員ら、雨、みぞれ、吹雪の中、腰まで雪に埋まって、クマが撃ち殺されたスキー場の現場へ弔いに行く

県事務所を出たわたしたちは、クマが殺された現場へ弔いに行くことにしました。雨、みぞれ、吹雪と次々と天候が変わりだすとても寒い日でした。

 

スキー場近くまで来て、周辺の山を見渡してみました。ほとんどがスギの人工林です。いったんスギの人工林にされてから、今度はそこにスキー場開発がかけられたもようです。もう山が、頂上から下まで全面的に人間の好きなようにしたい放題にいじくりまわされたという感じでした。これだけスキー場があるのに、また来月、新たにここにスキー場がオープンするそうです。もう、山への敬意や尊厳はゼロという感じでした。「蹂躪された山」という言葉が浮かんできて、思わず鉢伏山に、両手を合わせてしまいました。

 

鉢伏山・・・氷ノ山後山那岐山国定公園に属し、標高1221mで兵庫50山のひとつ。ハチ・ハチ北として親しまれており、スキー、パラグライダー、キャンプ、登山などのアウトドアスポーツが楽しめる。ハチ北にスキー場が出来たのは昭和43年。

 

リフトに乗って射殺現場へ。まわりのスギの人工林は手入れもされず、風雪害に極めて弱い状態で、動物のエサになるものは皆無でした。

どうしてこんなところに、クマがやってきたのか疑問でした。

上の写真の大きな岩(赤丸のところ)の前まで、クマは移動し、そこで射殺されたそうです。

この日、このあたりは雪が深くて腰までうまってしまい、移動が大変でしたが、がんばって岩の所まで行きました。クマは撃たれた後、ここから転げ落ちたそうです。岩の前まで行って手を合わせていると、突然泣きたくなってきました。撃たれるのを知ったクマが、怖くなって少しでも何かに守られたくて、大きくて頑丈そうな岩の所まで移動したのではないかと思えてきたのです。

 

頂上が1200メートルを超えている山です。もともとこのあたりはクマたち野生動物たちの国だったはずです。現地に行ってみて、人間が全部土地を奪ってしまったんだなあということが良く分かりました。そして、何かの間違いで、クマが紛れ込んでしまったら、人間の所に出て来たとして、クマが撃ち殺されて終わるのです。

 

スキー場を造るにしても、標高800m以下にするとか、山の一斜面だけにするとか、国定公園なのですから、何らかの規制をかけようという声は起きなかったのでしょうか。このような無制限の開発を許していたら、野生動物たちと共存する文化など、とても育たないと思います。今からでも遅くない。熊森をもっともっと大きくして、人間のことしか考えないこんな世の中を変えていきたいと思いました。

 

そうすることは動物のためでもありますが、人間が今後もこの地球上で生き残るための必須条件でもあるのです。

自然保護ボランティア入門セミナー 参加者募集!

3月24日日曜日の午後、ボランティア育成のセミナーを行います。

「2013年春季 熊森自然保護ボランティア入門セミナー」

~自然が好き!山が好き!生き物が好き!でもどうしたら守れるの?~

実施日 2013年3月24日 日曜日

時間   13時から17時まで

場所   兵庫県西宮市中央公民館

参加費 500円(資料代を含む)

講座内容  1. ボランティアについて 2. 自然保護と熊森

回数 1回

対象 高校生以上

申し込み:必要 事前のご予約をお願いいたします。

ボランティアのなんたるか、から始まり、実際の活動についてまでを、1回で行います。

会員以外の方のご参加も大歓迎です。もしお知り合いで、興味を持たれている方がおられましたら、ぜひお声をかけてみてください。

なお今回のセミナーは、高校生以上を対象としております。

お申込みは、一般財団法人熊森協会宛てで、電話、FAX、メール、ホームページの問い合わせ、よりご連絡ください。

内容について知りたい方も、お気軽にご連絡ください。

また、詳細につきまして、ホームページ トップページのリンクよりちらしをご覧いただくことも可能です。

ご参加をお待ちしています。

 

当セミナーは、「環境学習都市にしのみや・パートナーシッププログラム」の認証を受けています。

1月22日、熊森調査研究部員ら、スキー場で殺処分されたクマの件で、地元県事務所に

昨年大みそかの新聞記事で、お正月間近の12月30日、兵庫県養父市でスキー場にうずくまっていたクマが、銃で殺処分されたことを知りました。また、兵庫県で、無念・・・ 殺される前に情報を得たかった。

 

<新聞記事>

12月30日午後0時5分ごろ、兵庫県養父市別宮のスキー場「ハイパーボウル東鉢」ゲレンデ脇の山斜面にクマがうずくまっているのをスキー客が発見。約3時間後に県の許可を得た地元猟友会員が殺処分した。

養父署によると、当時約200人のスキー客がいたが、滑走禁止にするなどしてけが人はなかった。県但馬県民局によると、体長約1・2メートルの雌。冬眠する冬場になぜ、人の多い場所にいたかは不明という。

- 以上 -

 

熊森本部では、もう二度とこのようなことが起きないように、この事件を徹底的に検証することにしました。

●殺されたクマ・・・体長約1・2メートルの雌。体重、47.8kg。痩せてガリガリというほどではなかったが、冬ごもり前の食い込みは出来ていなかったもよう。遺体は、兵庫県森林動物研究センターに運ばれて解剖され、最後は焼却処分された。

 

●当日現地に駆け付けた人たち・・・県朝来農林事務所1名、県森林動物研究センター1名、市職員1名、警察2名、猟友会3名。14時15分ぐらいに、現地に到着したもよう。

 

なぜこのクマは殺されねばならなかったのか、電話で状況を順次聞き取っていきました。各行政担当者、警察、スキー場の人等々。しかし、納得がいかず、本部3名が、1月22日、現地調査に出向きました。

 

まず、県事務所に到着して、担当者から、クマがいた場所や、その時のようすをききました。

このスキー場は、頂上からゲレンデになっており、何本ものリフトや滑走路が走っています。クマは朝は頂上付近にいたようですが、14時過ぎには、なぜかスキー場中央の人工林の上部のレストランやリフトの昇降口の近くまで移動しており(ゲレンデ航空写真赤丸地点)、通報を得て駆けつけた人達とは30メートルくらいの距離で向き合ったということです。

 

私たちは追い払い・吹き矢・麻酔銃など次々と提案してみましたが、当日の積雪は30センチぐらいで、クマが十分なスピードで走れる状況だったということです。罠にかかっているクマと違って、自由に動けるクマの場合、近くまで行かねば使えない物は、クマが自分に向かってきた場合を考えると危なくて使えないということです。

頂上部にはまだ取り残されたお客たちもいて、追い払った場合、このクマがどこへ逃げていくか予測できず、たとえこのクマが尾根を越えて逃げたとしても、そこもまたゲレンデなので、人身事故の恐れがあり殺処分しかないとの結論に達したそうです。

 

ウーン。説明を聞くと、わたしたちが思っていたよりもはるかに助けにくく、難しい場所にこのクマがいたことが分かってきました。捕獲檻を持ってくることもできない場所です。もうこの日、スキー場を閉鎖して、この山から人間が全部立ち去り、明日、このクマがスキー場から消えていることを期待するしかないと思えてきました。

もし、熊森が、当日ここに駆けつけていたら、スキー場の経営者に掛け合って、1日の猶予が欲しい。明日まで、スキー場を閉鎖してほしい。クマが逃げる時間を作ってやってほしいと頼んだと思います。

 

しかし、そこまでしてなぜスキー場に紛れ込んだクマの命を助けねばならないのかと思う人もいるでしょう。スキー場に紛れ込んだクマの救出の難しさを思い知らされました。

 

県事務所担当官は、忙しい中、時間を取ってくださり、なぜ、殺処分するしかなかったのか、丁寧に状況説明して下さいました。ありがとうございました。

熊森が、阪神間の小学校1,3,5年生に森と動物の授業

 

1月18日(金)、くまもり環境教育の出前授業に行ってきました。

今回の内容は、1年生『もりとどうぶつ』、3年生『森の力と動物』、5年生『森とわたしたちのくらし』。

「クマさんは、ハチミツを食べると思う人?クマさんにあげてみるね。」「・・・ムシャムシャ、僕はハチミツもハチも大好物だよ。」「えー!ハチも食べるの!!」

子どもたちはびっくり。紙芝居や人形劇を交えてのお話に、こちらも驚くほど、元気いっぱいに応えてくれた1年生。

 

3年生では、自然の森と人工林とを比較しながら、森のもつ力(機能)を見ていきます。3年生は、くまもり環境教育3回目でしたが、まだまだ知らないこと、驚いたことがだくさんあったね。木の根っこ比べや、動物による森づくりクイズ・・・盛りだくさんの内容も、ワイワイとあっという間に終わった45分間。

 

最後は5年生。さすが、少し難しいお話でも、みな真剣に、耳を傾けてくれました。

昔と現代とで、人間の暮らしはどう変わったのだろう?みんなで考えました。比べてみると、あまりの違いにびっくり。昔は、森が必要かどうかなど考えるまでもなく、森と一体となって生きていた、そういう時代だったのですね。では、現代でも、森は絶対に必要なのかな?子どもたちの意見は分かれました。みなさんはどう思いますか?

 

さて、今年も、子どもたちからたくさんの元気をもらい、また、いろいろ学ばせて頂いた、貴重な一日となりました。

「『森』や『動物』といった言葉を聞いて、「森」や「動物」をすぐにイメージできない子どもたちが年々増えてきているように感じる」と参加したスタッフの感想。

森や自然と直接かかわらない生活を日々送っている都市部の子どもたちにこそ、森や動物たちと人間とのつながりを伝えることが、もっともっと必要だと、改めて感じました。

 

この学校で授業させていただくのは、今年で連続11年目。このような機会をいただけることに、心から感謝です。ご関係者の皆様、ありがとうございました。

子グマが罠にかかったら、その場ですぐに逃がすのが業界での鉄則

あきる野市の子グマ殺処分は、新聞によると「住民の安全を守るため」という名目で、射殺されたものです。

いったい、犬の半分ほどの大きさの10キロの子グマのどこに危険性があるというのでしょうか。クマをここまで凶暴視する国民のクマ誤解の大きさには、あきれかえるものがあります。(この原因は、クマにひっかかれただけで、クマによる重傷事件発生!と報道したり、顔に傷を負っただけで、クマに顔を裂かれる!などと、これでもかこれでもかと刺激性を狙いおどろおどろしい報道をするマスコミです)

射殺した人は、いたいけない子グマのいったいどこを狙って弾をぶちこんだのでしょうか。関係者のみなさんは、住民のみなさんの心配もですが、この雪空に、冬眠もできずにさまよっている食料不足の母子グマの命への心配は起きなかったのでしょうか。

 

ハンターの人たちの中でも、かつては、「三つ熊獲るな」が、当然の不文律だった国です。

注:三つ熊=子グマ2頭を連れた母グマ

 

このような悲劇が二度と起こらないように、クマの放獣業務に携わっている方に、相談してみました。以下、その方の答えです。全国の野生鳥獣駆除担当者の皆さん、よーく、聞いておいてください。

 

「母子グマの目撃があって、捕獲罠を設置し、子グマだけがかかった場合、その場でふたを外して逃がしてやるのが、この業界の鉄則です。母グマにとって、何がつらいと言って、わが子が罠にかかってしまったほどつらいものはありません。胸が張り裂けそうになって、必ず、檻の近くでそっと見ています。子グマを放してやり、人間がその場から一斉に退去すれば、母グマは、ここは怖い所だと察し、子グマを連れて遠くへ逃げていきます」

 

実際、今回、あきる野市でも、この子グマを射殺したあと、残された母子グマの目撃は、ピタリと消えています。(餓死した可能性もあり)

市は、残された母子グマも捕獲しようとして、今年になっても罠をかけていましたが、当協会が、罠撤去をお願いしたところ、撤去して下さいました。目撃がなくなっていたからだと思いますが、ありがとうございました。

 

クマは力があるので、人間にやられると思った時は、人間に大けがを負わすこともまれにはありますが、本来、クマはやさしくて臆病な動物であることを全国民に知っていただかないと、とても、クマの絶滅など止められないと思います。

 

1月26日(土)2013年度 第1回本部クマ部会 参加者募集

クマを守ることはを守ること水源を確保したことになります。  当協会は、クマの捕殺を止めるため、まず、ひとりでも多くの 国民に、クマってどんな動物なのか知っていただきたいと願って います。

今年から、より多くの方に参加して頂くために、本部クマ部会は、

1、第4土曜日午後1時から本部3階会議室で、開催する。

2、毎回、映像を取り入れ、クマの生態を知る時間を設ける。

3、奥山での生態調査も取り入れる。

などの新しい試みを入れました。 これまで参加できなかったけれど、クマを守りたいと思っていた という方は、お友達を誘って、みなさんでお越し下さい。クマの 本当の姿を知る人が国民の中に増えれば増えるほど、クマたちは 守られるようになっていくことでしょう。

注:ご参加いただける方は、事前に電話やメールで、ご一報ください。

東京都のクマの灯を消すなーーー熊を見て、森を見ず 対応になっていないか 

「首都に、クマの棲む森が、後ほんのわずかだがまだ残っている」というのは、日本文化の誇りです。

絶滅危惧種の東京都のクマ(狩猟禁止)が、2012年度、4頭も有害捕殺されています。

奥多摩町…3頭、8月・8月・11月    あきる野市…1頭(子グマ)、12月

こんなことでは、とても絶滅を止められません。

熊森本部は東京都会員らと、首都東京のクマ保護体制作りに向けて、現地調査、行政担当者との懇談に出向くことになりました。

 

 

昭和22年(1947年)の多摩地域の土地利用図  西多摩・南多摩

   ↓

平成8年(1996年)の多摩地域の土地利用図 西多摩・南多摩

 

戦後の拡大造林で、あきる野市の山林の76%が、スギ・ヒノキの人工林に変わりました。しかも、多くが手入れされず荒れており、もちろん動物たちは棲めません。昭和22年時では、まだ、落葉広葉樹の動物たちの棲める森がいっぱい残っていたことがわかります。

 

冬ごもり前の食い込みが出来ずに、冬ごもりにも入れず、夜から明け方にかけて、こっそりと2頭の子どもを連れてキウイの実を見つけて食べたりゴミ箱をあさったりしていた母子グマを責めるだけでなく、戦後、人間が山に何をしてきたのかも、私たち人間は見るべきでしょう。

 

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