くまもりHOMEへ

ホーム > アーカイブ > 2011-05

2011-05

5月22日 森山会長の岩手県訪問、岩手県会員らと陸前高田市にも

東北応援くまもり基金が90万円を超えたので、各地に仕送りを始めました。福島県・宮城県と小分けして、人のため動物たちのために仕送りしましたが、岩手県にはまだ1件も送れていません。森山会長は、このたび盛岡に行く機会を得たので、岩手県会員らと被災地の訪問もおこなってきました。

岩手県で一番多くクマが出ているという盛岡のリンゴ園を見に行きました。リンゴの白い花がたくさん咲いていて、とてもきれいでした。リンゴ園の裏山は、頂上までスギの人工林でした。岩手の人工林率は県平均44%で、兵庫県より多いのです。国策というのはこんな北の地にまで及ぶ。すごい力だと思いました。これではクマは、リンゴ園に出て来ざるを得ないと感じました。地元のお料理屋さんのお店には、「クマともりとひと」の小冊子が置かれていました。そこのご主人が、「岩手県人は、だれもクマなど殺したいと思っていないよ。早く、岩手県にも熊森が広まればいいな」と話されていました。

岩手大学で、「森は海の恋人」で有名な畠山重篤さんの講演を聞かせていただきました。気仙沼在住の畠山さんですが、祖先の言いつけを守って小高い山の上に家を建てて漁業をしていたので、今回の震災でも家は残ったという事でした。祖先の言い伝えは大事だと思いました。自然林を伐ったことで、フルボ酸が海に流れ出なくなり、海が貧血になって海の生き物たちが大変なことになっているという興味深いお話でした。6月1日に、「鉄は魔法使い」という本を出版されるそうです。ぜひ買って読もうと思いました。

最後、陸前高田市は、テレビで見たよりずっと悲惨でした。こんな状態が、岩手県だけでも北に250キロ続いているそうです。見に行きますかと岩手県会員たちに聞かれましたが、耐えられないと思い、断りました。どれだけたくさんの子供たちが、突然、親を失ったことだろうと思いました。岩手県では、親を失った子供たちに、東北応援くまもり基金をつかえないだろうか。今、岩手県会員に、送り先を探してもらっています。

5月20日 東京の高校1年生523人に今年も森山会長講演

この高校は去年も、新入学の高校1年生全員に、森山会長講演会をセットしてくださいました。

校門を入ったところに、菩提樹の木が植えてあります。ちょうど、菩提樹の花が咲いていました。去年初めて訪れたとき、「菩提樹ですか、仏教みたいですね」と言うと、案内役の先生が「仏教系の学校です」と教えて下さいました。知らなかったのでびっくりしました。躾がきちんとできているのでしょう、長時間の講演にもかかわらず、生徒たちは堅い体育館の床の上に座って、最後までしっかり講演を聴いてくれ、感激でした。

講演後、校長先生をはじめいろんな先生方と校長室で長時間意見交換をしました。教育方針に感銘を受けました。学校側も、熊森協会を深くご理解くださったように思います。若い理科の先生が、都会育ちの生徒たちが全生物の生存を支えている森の保全に目が向くように、実践活動も取り入れてがんばっておられました。

今年は講演も2年目ですから、登校中の生徒たちにも親しみが持てました。

今年も、新入生523名が、100分間にもわたる長時間講演をしっかりと聴いてくれました。みなさん本当にありがとうございました。

講演会が終わってから先生方と控室で、社会問題も含めて最近のいろんなことがらについて懇談しました。先生方が、より良い教育を行い、より良い社会を作ろうと燃えておられるのが強く伝わってきました。最近、私立高校はどこも入学生徒が減ってきて経営困難に陥っていると聞きますが、この学校は反対に生徒数が増えているという事でした。先生方の熱意が、生徒たちや保護者の方たちに伝わっているのかなと思いながら、今年もさわやかな気持ちで学校をあとにしました。

本日5月30日23時~ CBCラジオが愛知県のクマ問題を特集

本日、5月30日23時より、CBCラジオ番組(AM局)「命のしずく」にて、愛知県のクマ問題が特集されます。
昨年、熊森は愛知県で、当時推定生息数が残り6頭だった、ツキノワグマの救出に奔走しましたが、その内容なども取り上げられる予定です。
中部地方および近隣県の皆様、どうぞお聴き逃しなく!

5月15日 自然農塾③ 苗床の草とり

参加者の方から、感想が届きました(以下)。ありがとうございます。
・・・・・

5月15日(日)初夏を思わすようないいお天気でした。

先月より木々は緑深く、すでに慣行農法の田んぼでは田植えを終えた、田園風景が美しかった。道中の四季折々の変化を眺めるのも、自然農参加の楽しみのひとつです。
さて、現地では、田んぼの生き物の調査隊の方々もお見えになっていて、豊かな生態系を夢中になって調査しておられました。


くまもり田んぼはもう生き物でいっぱいです。写真はコオイムシ(左)、ニホンアマガエル(右)。コオイムシは、雄が卵を背負います。

私たちの今日の作業は、苗床の草取りと柵を完成させること。

新芽は顔を出しているでしょうか?ドキドキです。

残念ながら、新芽を見つけるのがむつかしい位、今回は芽出しが遅く発芽率も悪いようです。今回はこれまでとは別の場所に苗床をつくったのですが、「種もみが、なめくじに食べられてしまったのかもしれません」と、アドバイザーの土出さん。場所によっては、そのような事もあるそうです。苗床には、殻だけ残った種もみがたくさんありました。

また、昨年は収穫がなかったので、一昨年の種もみを蒔いたことや、気温の低かったのも、理由の一つでしょうか。


(出ていた稲の芽)
「田植えまで一ヶ月。頑張って芽を出して大きくなって下さい。今年の収穫米は東北の方々に食べて頂くのだから。」そんな想いを込めて草を刈りました。

土の層をこわさないように。そーっと そーっと。

休憩所の庭では、地元アドバイザーの岸本さんが、箱植えビニールマルチで予備の苗を育ててくださっていました。こちらはもう5㎝位になっていて、順調に育っています。

昼食後、自己紹介。小学生から熟年まで。前回はフランスの方や80代の方もおられました。
老若男女、自然だけでなく、人も多様なのが、くまもり自然農の魅力です。


午後は昨年の失敗を教訓に、立派な柵も出来上がりました。みなさん、おつかれさまでした。
・・・・・
次回6月5日(日)はあぜ塗り。土に思い切り触れることが出来る、大変ですがとても楽しい作業です。


(昨年のあぜ塗りのようす)
たくさんの方のご参加を、お待ちしております。

本部 太朗と花子のファンクラブ

2011年5月22日(日)、あいにくの大粒の雨の中、3頭の大好きな食べ物を用意して、太郎と花子とイノシシのちーちゃんのお世話に向かいます。

太朗は人参、花子はきゅうり、イノシシのチーちゃんは豆腐とちくわが大好物です。

獣舎に着くと早速3頭からのおねだり攻撃!花子とちいちゃんに会員さんの特製ごはんを、太郎には大好きな人参を10本あげました。

そして、私たち人間も大雨からの避難をかねて先にご飯を頂きました。そうしているうちに小雨になり、早速掃除を始めます。寝床のワラの汚れた所を取りだし、プールもピカピカに磨きます。小さな草原のようになった花子の庭は、草を刈ってスッキリ綺麗に。

掃除の後はお待ちかねのふれあいタイム。参加者からおいしいイチゴやサクランボ、イワシをたっぷり貰ってご満悦です。

さくらんぼを貰ってゴキゲンの花子

そこへ、小指ほどの太さのミミズを見つけた一人が、当然喜ぶだろうと太郎の獣舎に持って行きました。太郎は鼻を近づけクンクンと臭いをかいで観察しています。そして、ミミズがニョロッと動くたびにビクビクっ!!「何これ~!?」と世にも不思議なものを見たという様子で、目をまんまるにしてただ見ているだけです。

そこで花子の方へ持って行くと、太郎と同じくまずクンクン…。そしてミミズがニョロニョロ動き出した途端、ビックリして飛び上がり、部屋へ走って行ってしまいました。 会員たちはその様子に大笑い。

ミミズを確認中の花子

でも、本来野生では、重要なタンパク源であるミミズはクマの大好物のはずです。そんな事も母グマから教わる間もなく、人間に親を殺され、その人間に育てられた2頭の境遇を思うと、改めて「太郎と花子のようなクマが増える事のないよう祈り、活動しなければ。」という思いが強くなります。

この日は獣舎の前の藤の花が満開で、雨上がりに紫が美しく映えていました。

この日はこの8人でお世話に行ってきました!

5月21日 本部第4回森再生チーム活動 スギ人工林の皮むき間伐 (兵庫県但東町)

荒廃した人工林を、野生鳥獣のため、農家をはじめとする地元住民のみなさんのため、広葉樹の自然林に戻そう!

木々の緑も濃くなり、放置人工林の皮むき間伐をするのに最適な時期がやってきました。木が活発に水分を吸い上げるこの時期から、樹皮がはがしやすくなるのです。皮むき間伐なら、チェーンソーを使えない方々や子どもたちでも、簡単に間伐できます。一般市民がボランティアで取り組む間伐法として、この方法はとてもよい方法です。
今回は、地元の方やお子さん、法人会員として応援して下さっている「クレコスいのちの森倶楽部」のみなさん(25名)ら、総勢42名で、兵庫県豊岡市にて皮むき間伐をおこないました。
スギ人工林の手前の日当たりがよい所には、たくさんの草が生えていますが、奥の人工林内は、内部が暗く、草も生えず土がむき出しです。


皮むき間伐の説明。上を見上げると・・、

昨年3月に皮むきしたスギが枯れ、葉の色が茶色に変わっていました。今後は枯れた葉や枝が落ち始め、林内に入ってくる光が徐々に増えてくることでしょう。自然界には、このゆっくりした変化がいいのです。

スギの太さに応じて、一定面積(半径4mまたは半径5.65mの円)内に残す本数を決め、なるべく太いのを残すようにして、残すスギに赤いテープを巻いていきました。

印をしていないスギの皮を、むいていきます。ここは太く立派なスギが多く、「皮をむいて枯らしてしまうのはかわいそう」という声も出ました。しかし、このままだと、山は荒れていく一方で、野生鳥獣の食料はなく、そのうち災害を起こします。皮むきする前や、むきおわった後に、話しかけるように静かに木と向き合っている人たちの姿がありました。

樹皮をむいた部分は水分がたっぷりで、なめると甘いです。木が生きていることを実感します。

皮むき間伐後の林内のようす。今回は、約60本のスギの皮をむきました。

みなさん、おつかれさまでした。
今後、ここがどのように自然の森に変化していくのか、楽しみですね。熊森本部では、変化記録をとっています。

午後は、近くにある熊森植樹地の見学。

シカよけ金網で囲った、植樹後4年目を迎えた植樹地です。今年の冬、2mの大雪で金網柵が倒れてしまったため、応急処置をしたばかりです。ドングリ類や、ナナカマド、ヤマボウシなどの苗木が順調に新芽を出してきていました。木イチゴなどのひとりばえもたくさん見られました。4年前、記念にと植えた3本の大きな桜の木の苗木には、赤い実がたくさんついていました。鳥たちが大喜びしていることでしょう。

こちらは、スギ皆伐地跡に、2003年から、苗木をチューブで覆い(大きくなるまでシカに食べられないように)植樹した場所。

100本ほどの苗木が立派に育っていましたが、今年の雪で倒れてしまった苗木もたくさんありました。また、地面には、シカが食べないミツマタやアセビ、シロダモ、ススキやアカマツなどが自然にどんどん育ってきています。

次回の本部森再生チーム第5回活動は、6月4日(土)です。ここの倒れた苗木を起こす作業をします!お時間の都合のつく方、ぜひ参加のお申し込みをお願いします。

帰り際、ヤマボウシの花が咲いているのを見つけました。秋に赤く色づく果実はクマの大好物。今日皮むきした林や見学した植樹地が、動物が生きられる森に再生され、災害に強く保水力の高い山に戻りますように。人と野生鳥獣とが共存する国に戻すことを夢見て、現地を後にしました。

山形県支部 6月の活動見合わせのお知らせ

山形県支部は6月に、植樹を行なってきた国見町で植樹地見学、標識付け軽作業、ハイキングを行う予定でした。

しかし、この度の震災で国見町役場も被害を受け、別の場所に役場を移して作業をされている状況ですので、6月の行事は見合わせることになりました。

6月以降の活動は、事態の推移を見ながら検討し、随時お知らせ致しますので、よろしくお願いします。

5月20日夕~5月22日夕 森山会長岩手県に滞在

森山会長が、岩手県盛岡の会員の誘いで、急遽、岩手県を訪れることになりました。

5月21日(土)岩手大学総合教育研究等2階北桐ホールで午後1時~3時まで予定されているNPO

法人「森は海の恋人」代表の畠山重篤氏の講演会に参加します。

5月20日21日は、盛岡に宿泊します。22日は丸1日被災地に行く予定です。

急ですが、会員の方でお会いできそうな方がおられたら、本部までご連絡下さい。

2011年6月25日(土)世界的な環境ジャーナリスト 石 弘之(いし・ひろゆき)先生講演会in兵庫県西宮市

●「人類史とは、自らを破滅へと導く歴史だった」 石弘之

世界的な環境ジャーナリストで熊森新顧問の石弘之先生に、兵庫県で講演していただけることになりました。

先生の生の声が90分間聞けます。その後、会場の皆さんと30分間語り合う時間を予定しています。

大変貴重な機会です。これからの人類の歩むべき方向を真剣に考えておられる若い人たちに、ぜひ聞いて頂きたい内容です。

ご家族、ご友人などお誘い合わせの上、どうぞご参加ください!学生無料!

[講演会タイトル]
「自然災害と地球環境―東日本大震災を考える」

[講演趣旨]
「災害は人命や財産に被害を及ぼしてはじめて災害になる。南極でいくら大きな地震がきても、災害にはならない。年々、被害が拡大しているのは、地震や 噴火や異常気象が増えているのではなく、災害の被害を受けやすい海岸地帯、山ろく、乾燥地帯などで人口が増加しているためだ。さらに人の開発によって自然 が傷めつけられ、土砂災害や洪水をなどが起こりやすくなっている。今回の東日本大震災や原発事故から、自然災害と環境の関係を考えてみたい」

[主催] 日本熊森協会本部

[日時] 2011年 6月25日(土)
(受付13:30 講演会 開始14:00~16:30)
定刻5分前には、ご着席完了願います。

[場所] 兵庫県西宮市民会館 大会議室 101
TEL: 0798-33-3111
阪神電車西宮駅「市役所口」改札北へすぐ。
車の方は、市役所東向かいの公共有料駐車場をご利用ください。

[受講料]
熊森会員 1,000円
一般    1,500円
学生    無料

参加を希望される方は下記電話、FAX、又はEメールにてお申込みください。定員になり次第、申し込みを締め切らせて頂きます。

[日本熊森協会本部]
TEL: 0798-22-4190
FAX:0798-22-4196
Eメール:contact@kumamori.org

三重県大台町トラスト地、池ノ谷・父ヶ谷に看板!

4月11日から13日にかけて、三重県支部が三重県大台町水源トラスト地、池ノ谷・父ヶ谷に看板を設置しました。
「水源を皆で守りたい」という強い想いから、全て手作りの真心こもったオリジナル看板です。
大工さん、工務店の人とともに、会員7名で3日間かけての大作業。
日本一雨量が多く、強風が吹くところなので、しっかりした基礎が必要です。下は固い岩盤なので、とても固く、苦労して掘って土台を作りました。

全国にある水源の山。
池ノ谷・父ヶ谷をきっかけに、みんなの意識が高まり、命の源である水を生み出してくれる日本の豊かな森・山を、国を挙げて、国民の一人ひとりの手で、守っていきたいです。

フィード

Return to page top