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カテゴリー「くまもりNEWS」の記事一覧

高校生たちは、怒りや感動の感情をすでに忘れつつあるのか

愛読している宮崎中央新聞に、歌手の長渕剛さんのことが載っていた。

 

2004年8月、47歳の彼は、人口4700人の桜島に7万5000人を集めて、オールナイトライブと称して決死の覚悟で9時間、徹夜で歌い続けたというからすごい。

 

彼が、鹿児島県の母校である高校で3年生に授業をした時のこと。

長渕「この前あった秋葉原の殺傷事件の現場にいたらどう思う?」

高校生A「自分が被害に遭わなくてよかった」

高校生B「自分が死ななくてよかった」

 

長渕「どうしてみんなと一緒に助けようと言う人間が一人もいないんだ!みんなの想いが一つになれば犯人を取り押さえる程の大きな力だって生まれるんだ。殴られている友達の痛みも感じようとしないで知らん顔する大人にはなるな、もっと感じろ!」

事件に怒りを感じない、みんなで助けようとせずに傍観している、このような人たちに腹を立てていた長渕さんは生徒たちに真剣に訴えたという。そして、「この子たちは怒りや感動の感情を、高校生にしてすでに忘れつつある」と思ったという。

 

長渕さんは語る「傷つくことを恐れていては何もできない。叫びとは心の底から湧いてくるものであり、怒りや感動という感情がなければ、叫ぶことはできない。大人になっても感動することを忘れない人間にならないと、これからの人生はつまらないものになる

 

くまもりから

傷つくことを恐れて、何も感じないようにする、何も言わないようにする、何もしないようにする。そのような生き方は、長渕さんが言われるように、「1回しかない人生をつまらないものにしている」と思います。

音楽の世界と自然保護の世界、活躍している世界は別でも、同じことを感じている人がいることに感動しました。宮崎中央新聞さん、ありがとうございました。

くまもり会員のみなさん、傷つくことを恐れずに、声を上げ行動しましょう。

12月24日から、くまもり通信86号の発送開始 初めて作ったカレンダー同封

いよいよ年末も押し詰まって参りました。

熊森本部ではボランティアさんを動員して、今年最後の、くまもり通信86号の発送作業を開始します。

お手すきの方は、本部まで駆けつけて下さい。(25日発送が完了しました。お手伝いくださった皆様に感謝!

表紙写真は、柿もぎです。

 

くまもりが初めて作ったカレンダーも、同封させていただきます。

写真は「とよ」と朽木トラスト地です。

キャプチャ2

会員のみなさん、お楽しみに。

近畿地方の今年のクマ捕殺数、京都府と兵庫県が突出 それ以外の県は保護体制を堅持

本部は、今年の秋のクマ保護体制に、悔いを残しました。

10月初めに、兵庫県行政に秋のクマ目撃数と捕殺数を確認したところ、目撃は夏より少なく、9月の捕殺数もゼロということでした。

 

2015クマⅠ種2種

 

山の実りが悪い割には、クマは人里に出て来ていないのかな。なぜだろうと思いました。兵庫県は今年は一応クマを第一種の保護対象に指定しているから、今年の秋のクマ捕殺数は、それほど多くないのかなとも思ってしまいました。(これが、失敗でした)

秋のくまもり活動の重点を森の再生に置いて、現場で汗を流してみんなでがんばっていました。

 

ところが、11月初めに再び兵庫県行政に電話をしてみて、この1か月ほどの間に11頭ものクマが有害として捕殺されていたことを知ったのです。

本当にショックでした。捕殺場所はすべて豊岡市で、その中でもほとんどが、Aという町に集中していました。

捕殺

上地図数字は、平成27年度クマ捕殺数

2015.12.17現在

府県によってクマの捕殺数が大きく違うことがわかる。

 

クマは、①直接的にはシカに下層植生を食べ尽くされて、奥山のすみかやえさ場を失い、

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まるで公園状態の豊岡市A町の山奥。

下層植生として残る緑は、シカが食べないアセビだけ。クマは臆病で、姿が隠せないこのような場所にはおれない。

 

②人間が殺した大量のシカを人間が山に放置しています。これにより、クマをはじめとするいろいろな鳥や獣がこのシカ肉を食べ、生態系のバランスが崩れて、大変危機的な状況にあります。

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山に捨てられたシカの有害駆除死体を食べるクマ

 

「なぜ、今秋、こんなに多くのクマが殺されねばならなかったのですか」

くまもりは、思わず大声でたずねてしまいました。

「秋の捕殺理由は、100%、集落の柿に来たからです」との答えでした。

「なぜ殺す前に熊森に教えてくれなかったのですか。そういう時は熊森が柿もぎに出動しますからって、これまで何度も伝えています」

 

今も柿に来て、クマ捕殺罠がかけられている集落がまだあるはずだ。くまもりは直感しました。

すぐに独自で保護活動を開始しました。

12月15日 速報 祝 くまもりが滋賀県麻生林業株式会社を買い取る

かねてより準備を進めてまいりましたが、本日、熊森が、麻生林業株式会社を買い取りました。

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契約風景2015、12、15

 

麻生林業は、滋賀県高島市朽木に211ヘクタールという広大な山(分収造林地)を持っています。

この地域はかつて、クマたちの宝庫だったところです。

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頂上は、931メートルの百里ケ岳です。

 

熊森は手前の山から奥の頂上に至るまでの山を所有したことになります。

この分収造林地の地上権は、現在、山主にはありませんが、林野庁の外郭団体である森林総合研究所・滋賀県・山主と3者で結んだ55年間の分収造林契約が、平成29年に切れます。

森林総研や県との契約では、その時点で地上権が返還されることになっています。

現在、この山は植林されなかった頂上のブナ林以外は、スギやヒノキで多くが覆われてしまっています。

しかし、手入れが行き届かなかったところやスギに向かなかったところは、自然の力で針広混交林状態に戻りつつあります。

今後、森林管理署のみなさんにもご協力を願って、何年かかるかわかりませんが、クマたちが棲めるいい森に戻していきたいと思っています。

富山県 クマは耳が良い(北陸中日新聞12月6日記事)

写真

急な遭遇はクマも困る 

耳が良いため 音で存在アピール大事

 

富山県上市町伊折の登山道で十一月二十二日に男性登山者二人がツキノワグマに襲われた。二人はクマを避けるのに有効とされる鈴を持っていなかった。県は、冬眠前の年内はまだ出没の危険があるとし、山に入る際にはクマ鈴の携帯など対策を呼びかける。なぜ、鈴でクマを避けられるのか。そもそもなぜ人を襲うのか。専門家に聞いた。(木許はるみ)

県によると、上市町に出没したクマは、男性二人を襲う前に別の登山者に遭遇していた。斜面にいたクマは登山者が近づいてきたことに驚き、急斜面を転がり落ちると、そのすぐ近くに男性二人がいたことに驚き、反射的にかみついたとみられる。

 

富山市ファミリーパークの動物課課長代理の村井仁志さんは、クマが人を襲うのは「急に出合い、びっくりしてパニックになるから」と指摘する。クマの食性は専ら植物で「昆虫は少し食べても、人間を食べることはない」という。

「聞き慣れないものや身近にいないものがあると、避けて茂みに入っていく」と村井さん。クマは耳が良いため、音で存在を知らせることが大切。鈴やラジオだけでなく、大きな話し声も有効だという。村井さんは「できるだけ距離があるうちに知らせることが重要」と強調。ただ、風や雨、川の音が邪魔することもあるため、油断は禁物だ。

 

万一、クマに遭遇した場合はまずは落ち着いて、その場を立ち去ることだという。逃げるものを追う習性があり、刺激しないよう背中を見せずに逃げることもポイント。クマとの遭遇を避けるには、富山県の「クマっぷ」(熊森本部より:熊森会員は、是非、クリックしてみてください。とてもわかりやすいです。富山県庁担当者に感謝です。)が役立つ。二〇一四年度からのクマの目撃情報が地図上にまとめられている。

 

県によると、今年は主な餌となるドングリが豊作だったため、目撃・痕跡情報は十二月四日現在で百五十六件で、昨年の半数以下。人身事故は、五月に富山市(旧山田村)高清水の山中で山菜採り中の男性がツキノワグマに襲われ左腕をけがした事故と、十一月に上市町であった事故の二件にとどまる。

 

冬眠時期は十一月~翌年四月ごろが一般的だが、天候にも左右され、十二月中に目撃された例もある。冬眠直前は脂肪を蓄えるために食べ物を求めて活発に行動するため、注意が必要だ。

 

熊森より

大阪府豊能町高代寺で保護飼育中の「とよ」を見ていても、クマはとても耳が良いことがわかります。

獣舎は、標高600メートルの山上にありますが、時々、下界で電車が走っている音とかが、山の上にまで上がってきます。

ふだん、獣舎内を走り回っている「とよ」ですが、かすかな音でも何かの音が聞こえると立ち止まって、何の音だろうと耳を傾けてじっと聞いています。

ずっと、「とよ」のお世話リーダーをつとめてくださっているHさんが、「とよ」が、ヒヨドリのさえずりに気づいて走るのをやめ、耳を澄まして聞き入っている姿を再現して見せてくださいました。「その姿が、また、本当に愛らしいんです」と、言われていました。

 

 

秋田県 山にえさがあれば、クマは出て来ない 

以下、クマニュースより 秋田さきがけWEB記事

 

クマの目撃、過去5年で最少 山中で十分な餌確保か

※写真クリックで拡大表示します

 秋田県内で例年、夏から秋にかけて相次ぐツキノワグマの目撃が、今年は昨年同期の半数程度の50件(8〜11月)にとどまり、過去5年で最も少なかった。餌となるブナの実やヤマブドウなどが豊富で、人里で餌を探す必要がなかったためとみられる。冬眠前にクマが十分に栄養を蓄えると出産数が増えることから、来年は目撃件数が増える可能性がある。

県警生活安全企画課によると、今秋の月別目撃件数は8月33件(昨年比16件減)、9月8件(同19件減)、10月6件(同6件減)、11月3件(同1件減)。各月とも過去5年で最少だった。

クマの生態に詳しい県立大生物資源科学部の星崎和彦准教授(森林生態学)は「今年はブナの実つきがよかった。クマは山中で十分に餌を確保できたのではないか」と分析する。

県自然保護課の担当者も今秋、焼石岳(東成瀬村)や丁(ひのと)岳(由利本荘市)などでブナの実のつき具合を確認。「結実はまずまずの状況で、一部では豊作だった。ヤマブドウやサルナシなど、クマが好む液果果実もよく実っていた」と振り返る。

東北森林管理局は今年の国有林内の結実状況を「凶作」とみている。だが、県南を中心に実つきがよい場所も多く、調査地点によってばらつきが顕著だという。管理局の調査では、岩手と山形は「豊作」で、青森と宮城が「並作」。隣県の良好な結実状況も目撃件数の減少に影響したとみられる。

 

熊森より

秋田のクマに関しては、今年、人里での目撃数が少なかったのを知って、一応ほっとしました。秋田県の今年のクマの有害捕殺数は、9月末現在93頭です。昨年度の年間有害捕殺数は、255頭でした。去年たくさん殺し過ぎたので、今年の目撃が少ないというようなことはないのかなと、少し不安でもありますが。

クマの食料供給調査2:夏の間にカキをほとんど食べてしまっていた (於:兵庫県豊岡市)

10月6日、熊森が13年前に植樹した「動物の棲める森復元植樹地」を訪れました。

去年、シバグリの枝がボキボキに折られて、クマがここのクリを大量に食べたことが確認できた場所です。

s-DSC05275東床尾

去年はあんなに実っていたドングリもクリも、今年は実りが少しです。

一部狂い咲きしたクリの花に大きなアリが来ていました。ここに植えたクリは、近年はやりのクリタマバチにやられない種の苗木なので、どれもクリタマバチにやられておらず、青々として元気でした。

何故か、今年はクマが来た形跡が全くありませんでした。

去年来ていたクマが有害駆除されてしまったのだろうかと心配になりました。

絶滅危惧種なのに、去年(2014年)、兵庫県では30頭ものクマが有害捕殺されています。

シカの糞はありましたが、ほんの少しだけでした。

 

次に、丹波グリが植えられたまま長年放置されている所にいきました。

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シバグリと比べると丹波グリは本当に大きくて、数倍の大きさがあると感じました。これまで、シバグリを植樹してきましたが、これからは、丹波グリを植樹したほうが、動物の食料供給に良いのではないかと思いました。

 

少しだけですが、ここには熊棚が出来ていました。

s-IMGP1694正法寺

 

下には、クマが食べたクリの殻が少し落ちていました。

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同行してくださった研究者が、このように殻が大きいまま実がなくなっているのがクマで、殻が小さくちぎれているのはシカで、イノシシは殻ごと食べてしまうので殻が残らないと教えてくださいました。みなさんの地方のクマ・シカ・イノシシも、、クリの実の食べ方が違いますか。

 

最後に山裾の柿の木を見に行きました。

もう実が少ししか残っていませんでした。地元の人達に聞くと、夏の間にクマが来て食べてしまったということでした。以前は実るまで来なかったのにと言われていました。

s-カキ園

10月初めなのに、もう、実が少ししか残っていない山すその柿

クマが青い柿をかじって地面に捨てた所がありました。

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柿の実にススメバチがたかっていました。

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大きなアリもいました。

生態系としてみんなつながっているのだと、改めて思いました。

 

民家の前に、まだ柿の実が残っているところがありました。

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住民の方に声をかけて話をしているうちに、クマが来ないように全部もいでおいた方がいいということになりました。みんなでもいで、山の中に運んでおきました。

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この地域は標高が低いからか、ブナやミズナラの木はありません。潜在植生はアベマキのようですが、今年は全くなっていません。クマたちは、これから冬籠りに向けて食い込みがますます必要です。一体何を食べて脂肪をつけるのでしょうか。わからないことでいっぱいです。

 

 

奈良地区 実のなる木奥山植樹会に企業の新人研修がコラボ

くまもり奈良地区が奈良県五條市の山主さんのご厚意で、人工林伐採後の広大な山に実のなる木を植えさせてもらうようになってから早や5年です。

五條市の人工林率は62%という高率です。

 

山主さんは人工林を造り過ぎて各方面に大変な弊害が出ていることを良くご理解され、人工林伐採後の山を動物が棲める広葉樹林に戻すことに大いに賛同してくださいました。

 

奈良地区は毎月の第1日曜を活動日と決めて、みんなで実のなる木を植え続けています。

10月4日の実のなる木植樹会には、奈良にある大手の企業(本社大阪)が新人研修にと就職内定者の大学生たちを派遣してくださいました。

 

まず、植樹地周辺の山を見渡せる高台にみんなで行きました。

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すごい人工林率です。

 

植樹地到着

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伐採跡地は、どこまでもススキが原になってしまっています。

 

まず、ススキを鎌で刈り取る所から作業が始まります。

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植樹予定地は人間の背丈より高いススキでびっしりと覆われていました。「ええっ、これ刈るの?」

 

ススキを刈り取った場所に、シカよけ網を張ります。

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シカよけ網の中に、実のなる木を植えます。今回は、ドングリ以外に、クリ、カキ、サクラも少し植えてみました。

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うまく育ちますように

 

都会育ちの就職内定者のみなさんは、奈良の奥山に行ったこと、こういう活動をしている人々がいたと知ったこと、初めてボランティア活動に参加したことなどに対して、大変感動しておられました。また手伝いに来たいと言ってくださいました。これからも若い力が、奥山広葉樹林復元・再生に参加してくれるといいですね。

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みなさんお疲れ様でした。

 

奈良地区の次回活動は、11月1日です。この日以上に、企業から若い人たちが参加してくれる予定だそうです。

奈良地区のみなさん、よかったですね。

 

「とよ」がリンゴやカキにそっぽ、ひたすらクリとドングリを1日に10キロ

やはり野生のクマはリンゴやカキより、シバグリやドングリの方が好きなようです。

10月初め、会員のみなさんから送っていただいたクリや落葉広葉樹のドングリ30キロを、獣舎の運動場に山積みにしてみました。

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もちろん大好物のカキ、リンゴ、バナナ、クマフードもこれまで通り寝室の引き出しに入れておきました。

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4日目に行くと、30キロのクリとドングリが、殻だけになっていました。

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クリ、クヌギ、アベマキは、完全に殻だけ マテバシイのドングリ(中央ロケット型4つ)は食べていない

 

これまで、あんなに喜んで食べていたカキやリンゴ、バナナ、クマフードには、まったく手を付けていませんでした。

 

お寺の副住職さんのお話では、とよは7月の末か8月の初めころから、急に食欲が旺盛になって、「あれっ」と思ったそうです。

クリやドングリ等が届くようになってからは、そればかり食べ続けているそうです。

 

果樹の方がおいしいのでクマが山から出てくるようになったと、以前大学の先生たちが発表していましたが、とよに関しては間違いであることがわかりました。冬籠りするためには、おいしければいいのではなく、クリやドングリの成分が必要なのだろうという人もいます。良くわかりません。

 

しかも、とよは、去年の9月、その年に初めて入手できた常緑広葉樹のドングリであるマテバシイのドングリを与えると喜んで食べたのに、今年は食べません。

クヌギ・アベマキ・コナラの落葉広葉樹のドングリしか食べません。

ふるさとの冷温帯の落葉広葉樹林で母に教えられたドングリを、食べているのでしょうか。

 

大量にドングリを食べたからでしょう。獣舎内を拾って歩くと、20キロ位の大量の糞をしていました。表面が黒いのは3日前、茶色いのは2日前、白っぽいのは1日前の糞のようです。

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とよは毎日10kgほどのドングリを食べ続けています。
コナラ・アベマキ・クヌギ・クリを集めています。
熊森本部までお送りくださると嬉しいです。

人とクマとの臨界距離

元野生グマ「とよ」を観察していると、いろいろなことがわかってきて、とても楽しいです。

 

クマは元々ひとりでひっそりと暮らしているのが好きなのでしょう。

 

人間が現れると、同じところを行ったり来たりの常動行動が始まります。

人が少ないと、獣舎の東端を1分間に11回程度行ったり来たりするくらいですが、人が多くなると、1分間に14回程度行ったり来たりとスピードがアップされます。

人間に何かされないかと、緊張がピークに達しているのかもしれません。ものすごい速さでの常動行動となります。

 

山では、クマは人と会わないようにして人を避けています。人とクマとの臨界距離は12メートルだそうです。(宮澤正義先生による)

それよりも人が近づくと、クマの緊張はピークに達します。

この時クマは、怖いよーと泣き寝入りしていないで、一大決心をして、人を引っ掻くなどの排除行動+逃亡行動に出ます。

これが、他の動物との違いだと思います。

この習性が、クマは凶暴だと人に誤解される原因ではないでしょうか。本当は、こわい人間から離れたかっただけです。

 

うっかり臨界距離を超えて人が「とよ」に近づきすぎると、「とよ」は人に向かって突進してきて、フッと息をかけて飛んで戻ります。

「それ以上近づかないで。こわいからあっちへいって」と威嚇しているように感じます。

 

先日、リンゴを持って近づくと、威嚇せずに近よってきました。

ずいぶん人間に慣れてきたなあと、感激しました。

人間の足もとに転がり落ちたりんごを、一生懸命引き寄せて、人間のそばで食べていました。

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