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2010-11-09

11月4日 小学校3年生にくまもり環境教育


今年も近くの小学校から依頼が来て、くまもり環境教育に3人で行ってきました。一生懸命練習していった甲斐があって、子供たちはいつも食い入るようにきいてくれます。子供はみんな本能的に、くまもりをストンと理解します。終わってから、先生たちが、「くまもりの環境教育、もっともっといろんな学校でやったらいいね」と励ましてくださいました。

11月7日 各県でどんぐり運びが進む


7日の日曜日、各地で、熊森のどんぐり運びが進みました。ある県のある町では、1トン以上運んだチームもありました。なんとか殺されずに冬篭りができるよう、みんな祈る思いでした。クマに発信機を付け回っている行政は、クマがどの辺りにいるのか知っているのですが、私たち自然保護団体には、絶対に教えてくれません。地元の人たちの、「あそこに、行政が罠をかけているよ」などの情報がとても役に立ちます。

クマの錯誤捕獲事故後も、清川村にくくり罠を16基設置したままにしている神奈川県庁

新聞報道によると、10月29日、神奈川県清川村で、シカやイノシシを獲る為のくくりわなにクマがかかりました。猟友会員が近づいたところ、急にクマが立ち上がったため、危険と感じて射殺したということです。死体は、研究のため神奈川県の生命の星地球博物館に送ったそうです。誤捕獲なのに、急に立ち上がったから殺していいなど、無茶苦茶です。では、クマは、どうすればよかったのでしょうか。

清川村は、これまでも、獲ってはいけないといわれているクマを獲っているとして、熊森本部に地元から通報が何回か来ているところです。

さっそく、神奈川県庁自然環境保全課に電話をして、状況を聞いてみました。

くまもり「神奈川県のツキノワグマは、もう、絶滅寸前ですよね」

神奈川県「ええ、丹沢に、残りあと30頭、孤立個体群です」

くまもり「そんな清川村に、だれが、くくりわななどかけたのですか」

神奈川「神奈川県です」

くまもり「ええっ?!密猟者かと思ったら、県なのですか」

神奈川「シカやイノシシを効率よく獲るための罠さくの実験をしようと、自然環境研究センター(環境省の外郭団体)に委託して、9月から11月14日の期間で実験してもらっていました」

くまもり「クマがかかるところでは、そういう実験はすべきではないと思うのですが。今回のように貴重な1頭を失います」

神奈川「くくり罠の直径を12センチを超えないようにと言ってありますから」

くまもり「でも、クマが今回かかったのですよね。クマの指ですか」

神奈川「いいえ、前足がズボッとかかっていました」

くまもり「じゃあ、12センチのくくり罠は、クマがかかるということですね。本当に12センチは守られていたのですか。終わってしまったことは、もう仕方がないとして、今後の反省として、ここはクマの生息地だから、また、クマがかかるかもしれない。罠は撤去してくださいましたよね」

神奈川「いいえ、シカさくの開口部に、今も16基のくくり罠を設置したままです」

くまもり「どうして撤去しないんですか」

神奈川「11月14日まで、シカとイノシシを獲るさくの実験をしていますので」

くまもり「もうすぐ14日ですよね。今回こんな事故があったのですから、また、クマがかかるかもしれないと考えて早めに撤去するのが、自然環境保全課ではないのですか。」

神奈川「その予定はありません」

くまもり「それはそうと、イノシシやシカを殺すことばかり考えるのではなく、県は、神奈川の放置人工林を間伐して、なんとか動物が山に帰れるようにしてあげることにこそ、力を入れるべきだと思うのですが」

神奈川県庁自然環境保全課担当者の考えることが、どうしても理解できません。

クマの有害駆除名目の捕殺が暴走する富山県

11月2日、熊森北陸会員たちは、富山県で宿泊研修会を持ちました。その席に、3人の富山県猟友会員が参加してくださいました。肉を食べたり、クマノイが高く売れること(販路は秘密だそうです)などから、富山県では2004年2006年に続いて、今年2010年もまた、クマの有害駆除名目の大量捕殺が暴走しているそうです。県が発表しているような多いクマ数なんて絶対に富山にはもういない。このままでは、富山県のクマが早晩絶滅してしまう。熊森にもっと動いてもらいたいという、危機感いっぱいの訴えがなされました。

とにかく富山では、クマの有害駆除許可が市町村に下ろされてしまっています。ふつう、行政は逃げてしまっており、猟友会のしたい放題。無法地帯であるということでした。

最近、魚津の山に行った人が、山から出てくる猟友会員に会ったら、火薬のにおいがして、銃を撃ってきたことがわかったそうです。(本人は否定していたそうですが)

車のトランクからは、明らかに血の臭いがしていたそうです。谷川の石には血がべっとりと付いていて、さっきクマを獲って解体していたことがわかったそうです。車が発達し、道路がどこまでもついて、簡単に人が奥山まで入れるようになりました。決まりを守らないハンターがたくさんいたらどうなるか。密猟監視人などのチエック機能が全くない日本は、本当にどうかしています。

それにしても、どこの県にも、仲間の違法行為に胸を痛めている猟友会員がいること、そのなかでも勇気のある人たちは、熊森に名を出してきちんと教えてくださることに、胸を打たれました。

ある富山県会員が、「空腹で生きられなくなった子供たちを連れて、山から出てきた母グマを、平気で撃ち殺すことを許していたら、動物たちがかわいそうなだけでなく、人間がもうだめになってしまう。人間が人間でなくなっていく。恐ろしいことだ」と、うめいておられました。

11月6日 祝 埼玉県支部結成会


浦和駅前のパルコ9階で、埼玉県支部結成会が77名の参加で盛大に持たれました。新聞社も3社来てくださり、大変熱心に取材されていました。
思い起こせば、2005年5月に、東京都在住の高島青年が、関八州に次々と熊森支部を作っていくと決意して、東日本に初めて関東支部を結成。初代関東支部長となりました。その後、千葉県、茨城県、神奈川県、群馬県、栃木県、山梨県と熊森支部が次々と誕生していきました。そしてついに、5年後、関八州の最後 として、待ちに待った埼玉県支部が結成されたのです。(ただし、現在、茨城県支部と神奈川県支部は、2代目支部長が現れずに休部中)
オープニングは、プロ歌手である稲川副支部長の歌です。聞かせました。歌の力はすごいですね。
次は、3時間もかけて、クマの生息地から駆けつけてくださっ た保育園の園長先生のお話です。クマさんが出てくるようになったので、山に入って遊べなくなった園児たちに、園長先生が語られた言葉が胸にしみました。そ の後、高岡支部長から、埼玉の森と動物について発表がありました。埼玉県の人工林率は49%にも達しています。クマは100頭以下ということですが、いま だに狩猟自粛です。早く狩猟禁止に持っていかなければなりません。
休憩後、NPO法人奥山保全トラストの四元理事長と、熊森協会森山会長の講演、埼玉出身の本部スタッフからの国会ロビー活動報告がありました。参加者一同、大変熱心に聞き入っていました。 支部結成会を準備してくださったみなさん、参加してくださったみなさん、応援してくださったみなさん、本当にありがとうございました。
さあ、いよいよ動き始めた、埼玉県支部、今後の活動が期待されます。定例会は、今回結成会が行われたのと同じ階の集会室で行われます。次回は12月。

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