くまもりHOMEへ

ホーム > アーカイブ > 2010-11-24

2010-11-24

富山県(2)山中へのドングリ運びに本部から援軍

富山県のクマが食糧を求めて次々と人里に出てきては、猟友会に絶滅するほど獲り尽くされているという情報が、富山県の地元からいくつか入ってきています。富山県では、届出があっただけでも、今年既に156頭のクマが、有害駆除されており、狩猟自粛が発表されました。

本部スタッフたちが、富山県会員たちによる山中へのドングリ運びの応援も兼ねて、猟期に入った富山県の山を訪れると、ちょうどハンターたちが、望遠鏡で山を眺めているのに出くわしました。「何をしているのですか」とたずねると、「こうやってクマを見つけて、ここから撃つんだ」と、当然のように言われました。狩猟自粛ではなく、狩猟禁止にしていただかないとだめだとつくづく思いました。

しかし、このような富山県でも、一般の地元の人たちは、「ここはクマの国で、自分たちはクマたちと一緒に暮らしてきた。今年、集落にクマたちがたくさん出てきたが、だれも行政に届け出ないし、殺そうとも思わない。行政に届け出たら殺しにくるだけ。クマと人間は共存できるし、してきた」と、当然のごとく言われました。このような名も無き一般庶民が、今年、何頭ものクマたちの命を守ってくれたのを、各地で見聞きしました。

クマがどんなに平和的な動物か、本当の姿を知っている人は、いてもなんにも思わないが、クマを知らず凶悪動物と誤解している人は、恐れてクマを殺そうとする。無知というのは、本当に恐ろしいと思います。ある人が、クマは今、だれかによって恐怖の対象、やっつける対象、まるで戦争中の鬼畜米英にされてしまっていると、言われていました。こういうときこそ、今一度、相手を見つめなおす冷静さが必要とされます。

富山県(1)魚津トラスト地に植林した広葉樹の苗木の今

魚津の島尻というところにある当協会のトラスト地に、先日、北陸のくまもり会員たちみんなで植樹した広葉樹の苗木を見に行きました。苗木は、見事に全て、引っこ抜いて捨てられていました。兵庫県でも、動物の棲める森復元植樹を始めたころ、役場の方たちと組んでの植樹会だったにもかかわらず、だれかに苗木を全部抜かれて枯らされたことがあるのを思い出しました。このような活動は、地元の人たちと懇談するところから始めなければならないとつくづく思いました。

11/15 狩猟解禁日のハンターのブログ    <さっそくクマ2頭狩猟>

ハンターが書いているブログを、送ってくださった方がいます。11/15 狩猟解禁日、さっそくクマ2頭を狩猟して解体し、楽しんでおられるブログです。

このブログを読まれた方は、皆、狩猟の現実を知ってショックを受けられると思います。どんなにがんばっても、わたしたちは、誤捕獲された愛知県の1頭のクマの命すら助けられなかったのに、一方で、ハンターはスポーツ、レジャー、遊びとして、どんどんクマを狩猟していいことになっているのです。

命を守りたい者たちには道が無く、狩猟したい者たちには、殺す道が用意されているのです。本当に不公平だとおもいます。以前、あるハンターが、「自分たちは全国に20万人も仲間がいるけれど、保護団体なんて少ししかいない」と、わたしたちを笑いました。

森を復元し、棲み分けを復活させ、この国を、かっての野生鳥獣を殺さない国にもどしたいという私たちの考えに賛同して下さる方は大変多いと思います。意思表示のためにも、保護団体にお名前を登録していただければなあと思います。

フィード

Return to page top