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2010-11

11/15日 狩猟解禁

狩猟解禁日になると、毎年、顧問の和歌山県鳥獣保護連絡会会長故東山省三先生の奥様が11月15日に顔をゆがめて苦しそうにつぶやかれた言葉を思い出します。

「今日から3カ月間、なんも悪いことしていない動物たちが撃たれるんやなあ。痛いやろうな」

全国で、狩猟免許保持者は、今、19万人だそうです。当分、鉄砲の弾が飛び交って、地元の山主さんでさえ、危なくて奥山には入れません。スポーツハンター、レジャーハンターに疑問を持っている人は、国民の中にたくさんおられます。厳しい自然界で一生懸命生きている動物たちを殺すことが、スポーツやレジャーとは。

狩猟解禁の新聞記事を見ると、このような批判の声は、全く意識されていません。今年は多くのところで、狩猟期間が4カ月間に延びて、3月15日まで続くそうです。
ある行政に聞くと、イノシシを狩猟するための箱罠、くくり罠が、今日から一斉に多数設置されることになるということでした。クマ狩猟には、罠を使ってはいけないことになっています。しかし、実際は、クマもイノシシ罠にどんどんとかかります。もう、狩猟は、やめる時代でしょう。

11/15更新 全く殺す必要などない瀬戸市のクマ、13:43射殺される 

逃げようと、毎日、穴を掘り続けていた誤捕獲グマ

本当は今日は、ついにこのクマを放獣してやる日だったのです。しかし、行政判断で、昨夜、事態は射殺へと急転。昨晩一睡もしていない熊森ピケ隊4名は、暗いうちから檻の前に立ち、7時間以上県行政や猟友会に

「誤捕獲グマなので、民家など全くないこの山中で放獣すべきだ。どうしてもだめなら、当協会は隣接2県に合計758ヘクタールのクマたちが棲む広大な山を持っているので、その山に放獣してやって欲しい。放獣作業はすべて熊森がやらせていただく。命だけは助けてやってほしい」

と、訴え続けました
追い詰められていく熊森ピケ隊

1:30行政による退去命令発令従わなかったところ、30人近くもやってきた行政マンなどに無理やり暴力的に引っ張られ、もみあいとなりました。ついに、強制排除され、檻から離されました。

その直後、13:43、この小さなクマはライフル銃で射殺されました。

ピケ隊員たちは、その場に泣き崩れました。

周りの山を見てください。自然林の真っ只中です。このクマがここにいて困る人など誰もいません。何の落ち度もなかったこのクマを、なんとしても、助けてやりたかった。行政は、今後は、クマがかかったら逃げられるクマスルー檻に変えていく必要を感じたといわれていました。ならば、なぜ、今回、このクマをここで放してやってくださらないのか、理解できませんでした。扉を開けて、逃がしてやりたいという衝動に、何度も駆られました。



早朝、急を知って車を飛ばして現地に駆けつけてくださった地元会員やマスコミ関係者たちは、警備員に阻止されて、ひとりも現場に入れてもらえませんでした。近々、今回の件に対するコメントを書きます。

応援してくださったみなさん、本当にありがとうございました。

13日午後1時現在 愛知県瀬戸市片草町での誤捕獲グマ放獣せよの現況

13日午後1時現在の現地 駆けつけた10名ほどのものが、現場が見えない手前の場所で、3人の警備員らに道をふさがれて立ち往生している。地元の人たちだけは通す。不公平である。わたしたちは、見物に来たのではない。当事者として集まっている。この10名を通してほしい。

檻 の前で座り込みを続ける4人。猟友会員たちがさかんに、檻の前から離れて道路に出てくるように誘ってくる。出て行ってもいいが、その間に、クマを撃ち殺す ようなことはしないという一筆を書いてくれというと、誰も応じない。うまく、誘い出して、その間に撃ち殺す算段らしい。その手には乗らない。

地元の人たちは疲れたのか、帰っていったもよう。熊森は、猟友会や行政と対峙している状態。

緊急2 行政は、このクマを飼育するという申し出があれば、譲渡すると言っています。飼育出来る方は、至急、名乗り出てください。

緊急1

11月13日(土)朝、瀬戸市で、誤捕獲されたクマが射殺されることに!

愛知県瀬戸市片草町の山の中に、射殺を止めるためにお集まりください。

13日午前10:50分更新

現地から ただ今、クマがかかっている檻の前に暗いうちから駆けつけた4名が座り込んでいる。猟友会が撃つならクマの前に立つ。すぐそばまで会員が次々と駆けつけて いるが、4名の声が聞こえるところで、立ち入りを禁止されている。マスコミも止められている。止められても、檻の前まで来てほしい。地元の殺せといってい る人たちにも来てほしい。対話したい。誤った日本の報道のせいだと思いますが、クマという動物を完全に誤解されています。

クマは、本来、臆病で、控えめな平和愛好者。やさしくおとなしい動物です。


13日午前9:50分更新

現地 国道248号線品野交番所前を右に直角に折れて、国道363号線に入るとファミマがあり、そのまま道なりに4キロほど行くと右側に赤字で入るな、危険など の看板があり、鎖が張ってある。その鎖を外して、舗装された林道を20分ぐらい歩いていくと、現地。警察が来ているが、名乗って檻の前まで行ってくださ い!

当日現地連絡先 090-7118-9033

愛知県は、鳥獣保護法違反を続けています。イノシシ罠に誤捕獲されたクマは、その場で放獣しなければならない(民家に近いなどの不都合があるとき は、移動させて放獣しなければならない)のに、熊森が県に抗議しても市に任せてあるの一点張りで逃げ通し、全く聞く耳を持ちません。11月7日に瀬戸市で イノシシ罠に誤捕獲された今年4頭目のクマ。今度こそ放獣して命を助けようと、熊森はあらゆる手段を講じて交渉し続け、一旦放獣が決定されたにも関わら ず、11月12日夜、突然、11月13日早朝に射殺されることになりました。ただいま、真夜中ですが、現地放獣をお願いするため、急遽、現地に集まること になりました。可能な方は、駆けつけてください。

13日午後1時現在の現地 駆けつけた10名ほどのものが、現場が見えない手前の場所で、3人の警備員らに道をふさがれて立ち往生している。地元の人たちだけは通す。不公平である。わたしたちは、見物に来たのではない。当事者として集まっている。この10名を通してほしい。

檻 の前で座り込みを続ける4人。猟友会員たちがさかんに、檻の前から離れて道路に出てくるように誘ってくる。出て行ってもいいが、その間に、クマを撃ち殺す ようなことはしないという一筆を書いてくれというと、誰も応じない。うまく、誘い出して、その間に撃ち殺す算段らしい。その手には乗らない。

地元の人たちは疲れたのか、帰っていったもよう。熊森は、猟友会や行政と対峙している状態。

11/13 緊急 愛知県瀬戸市片草町での誤捕獲グマの前に来てください

緊急

11月13日(土)朝、瀬戸市で、誤捕獲されたクマが射殺されることに!

愛知県瀬戸市片草町の山の中に、射殺を止めるためにお集まりください。

13日午前10:50分更新

現地から ただ今、クマがかかっている檻の前に暗いうちから駆けつけた4名が座り込んでいる。猟友会が撃つならクマの前に立つ。すぐそばまで会員が次々と駆けつけて いるが、4名の声が聞こえるところで、立ち入りを禁止されている。止められても、檻の前まで来てほしい。マスコミがクマ檻の前で座っているピケ隊に、携帯電話で取材している。地元の殺せ といっている人たちにも来てほしい。対話したい。クマという動物を完全に誤解している。

クマは、本来、臆病で、控えめな平和愛好者。やさしくおとなしい動物です。


13日午前9:50分更新

現地 国道248号線品野交番所前を右に直角に折れて、国道363号線に入るとファミマがあり、そのまま道なりに4キロほど行くと右側に赤字で入るな、危険など の看板があり、鎖が張ってある。その鎖を外して、舗装された林道を20分~30分ぐらい歩いていくと、現地。警察が来ているが、名乗って檻の前まで行ってくださ い!

当日現地連絡先 090-7118-9033

11月13日(土)朝、瀬戸市で、誤捕獲されたクマが射殺されることに!

緊急

11月13日(土)朝、瀬戸市で、誤捕獲されたクマが射殺されることに!

愛知県瀬戸市片草の山の中に、射殺を止めるためにお集まりください。

当日現地連絡先 090-7118-9033

愛知県は、鳥獣保護法違反を続けています。イノシシ罠に誤捕獲されたクマは、その場で放獣しなければならない(民家に近いなどの不都合があるとき は、移動させて放獣しなければならない)のに、熊森が県に抗議しても市に任せてあるの一点張りで逃げ通し、全く聞く耳を持ちません。11月7日に瀬戸市で イノシシ罠に誤捕獲された今年4頭目のクマ。今度こそ放獣して命を助けようと、熊森はあらゆる手段を講じて交渉し続け、一旦放獣が決定されたにも関わら ず、11月12日夜、突然、愛知県庁の反対にあい、11月13日早朝に射殺されることになりました。ただいま、真夜中ですが、現地放獣をお願いするため、急遽、現地に集まること になりました。可能な方は、駆けつけてください。

11月12日 鳥取県鳥取市佐治町ではクマを放獣して対応しているとのこと!

千葉県の会員さんより、鳥取県の佐治町にてクマがイノシシ檻にかかったので早速電話にて問い合わせをしたところ、「佐治町では檻にかかったクマは放獣しています。」と回答を得たと本部に連絡が入った。

多くのクマが捕殺処分される昨今、放獣対応を一生懸命されているところが鳥取県にあるんだ!と思い、早速本部からも電話をかけさせていただいた。状況を聞くと、今年は5頭のクマが檻に捕まったが、5頭とも放獣したとのこと。佐治町では、ナシ農園があり、野生動物によるナシをはじめとする農作物被害が多い。幸い、今のところ人身事故の報告もなく、檻につかまったクマは放獣しているとのこと。山の状況を尋ねると、放置人工林はたくさんあり、町として間伐などの手入れをしたいが、民有林であったり国有林だったりで、容易に間伐などの手入れができない情況にあるそうです。 放獣対応を一生懸命されている地元の方々と一緒に放置人工林を動物の棲める豊かな森に戻していきたい! 熊森協会には、鳥取県支部もあるので、これから、一緒に活動をしていきたい町でした。これから、佐治町の町役場の方に早速、熊森協会の資料などを送りたいと思います。

同じ鳥取県内でも、捕獲したクマは原則殺処分として、次々に殺されている町もあります。しかし、人間側に配慮があれば、共存は可能なのです。佐治町の近くにある鳥取県智頭町では、こちらも民家近くでどんどんクマが出てきていますが、町長さんによると、「うちでは、クマが出ていても、人が引っ込んでそっとしているよ。それで全部殺さずに対応できている。カキなどを食べものを探しにきているだけだからね。」と言っておられました。

一つの県でも、地域によって対応が違うのがよく分ります。佐治町や智頭町のように、クマを見守ってくださる地域が増えることを心より願います。

11/11 せめて、イノシシワナに誤ってかかったクマ1頭だけでも助けたい

クマ捕殺の嵐が、吹き荒れる日本。豊かな森を造り、私たちの命を支えてきてくれた森の動物を、厄介者扱いとは、この国もおそろしく狂ったもんです。

環境省発表によると、今年春から10月末までのクマ捕殺数は、届出があったものだけでも2688頭だそうで す。「熊森は、クマ、クマ言うな」と批判する人もいますが、まず、ここから絶滅しようとしているので、守らねばならない筆頭動物です。

みなさんご存知でしょうか。 全国で膨大な数のクマが、クマに出された有害駆除以外に、イノシシの有害駆除用罠に誤ってかかっているのです。

「また、クマがイノシシ罠にかかった!」地元会員たちが、救命を願って役所に駆けつけました。本来、誤捕獲ですから、すぐにその場で扉を開けて逃がすのが筋です。しかし、ここの行政は、絶対に放獣しないといいます。地元の声だというのです。本部スタッフたちが急を聞いて到着したのは、夜になってからでした。道路から離れ、かなりの距離を笹薮や人工林のなかを進むと、自然の真っ只中という感じのところに、その罠は仕掛けられていました。こんな人里から離れた所にいても、殺されるのか。イノシシもかわいそうだなと感じました。

捕獲されて2日目。懐中電灯で照らしてみると、罠の隅っこにうずくまっていたクマが目に入りました。クマは罠の鉄格子に体当たりしてきましたが、鉄格子はびくともせず、むなしさが漂いました。地面を見ると、すでにこれまで必死で土を掘っていたようで、罠の床面が地面の中にめり込んでいました。私たちを見て、また、前足で必死に土を掘りはじめました。こうして、穴を掘り続けたら、いつか逃げられるのではと思っているようでした。しかし、床面も鉄格子なので逃げられはしません。

強烈なにおいがします。ハンターが、イノシシを獲るために撒き続けている米ぬかが腐って発酵しているということでした。この若グマは、暗い顔になっていました。わたしたちには、このクマが、何とか生きたいと願っていることが伝わってきました。クマが顔を上げると、首には思わず見とれるほど見事な月の輪が浮かび上がりました。クマ、こんなすばらしい動物が、よくぞこの国に残されていたものだ。私たちは感動でしたが、クマのすばらしさなど知らない人にとっては、ただの厄介者にしか過ぎません。「県内放獣は、絶対に認めない。クマなんて、早く処分してくれ」地元の声が聞こえてきそうでした。このクマはうちの県のクマではないとみんなで言い合い、そのくせ、人間たちは、クマたちの住む豊かな森から出た水は、ちゃっかりいただくのです。

ただし、行政の方々も、「助けられるものなら命は助けてやりたい」と言ってくださっています。県内放獣がだめなら、どんな助け方があるか。今日11日は、朝から夜中まで、数えられないほど多くの人たちに電話し続け、考え、動き、もうくたくたになるまでみんなでがんばりました。次々と思いつくどの方法にも、法律などの「不可能!」という厚い壁が立ちはだかってくるのです。本当は、野生鳥獣の保護(生物の多様性保全)は、国や県や市町村が動かなければならない問題です。そのために、わたしたちは税金を出している。誤捕獲されたクマ1頭すら助けられない国では困るのです。しかし、いくら頼んでも、国県市町村が動いてくれない場合、わたしたちのような自然保護団体が動くしかないということになるのです。
消されようとしている命の灯。残された時間はあと少し。まだ、カードは全て使い果たしたわけではない。明日も、時間ぎりぎりまで、熊森の挑戦は続きます。みなさん応援してください。それにしても、全国至る所でこのような悲劇が起こっているのです。近い将来の人間たちの姿でもあります。

11月4日 小学校3年生にくまもり環境教育


今年も近くの小学校から依頼が来て、くまもり環境教育に3人で行ってきました。一生懸命練習していった甲斐があって、子供たちはいつも食い入るようにきいてくれます。子供はみんな本能的に、くまもりをストンと理解します。終わってから、先生たちが、「くまもりの環境教育、もっともっといろんな学校でやったらいいね」と励ましてくださいました。

11月7日 各県でどんぐり運びが進む


7日の日曜日、各地で、熊森のどんぐり運びが進みました。ある県のある町では、1トン以上運んだチームもありました。なんとか殺されずに冬篭りができるよう、みんな祈る思いでした。クマに発信機を付け回っている行政は、クマがどの辺りにいるのか知っているのですが、私たち自然保護団体には、絶対に教えてくれません。地元の人たちの、「あそこに、行政が罠をかけているよ」などの情報がとても役に立ちます。

クマの錯誤捕獲事故後も、清川村にくくり罠を16基設置したままにしている神奈川県庁

新聞報道によると、10月29日、神奈川県清川村で、シカやイノシシを獲る為のくくりわなにクマがかかりました。猟友会員が近づいたところ、急にクマが立ち上がったため、危険と感じて射殺したということです。死体は、研究のため神奈川県の生命の星地球博物館に送ったそうです。誤捕獲なのに、急に立ち上がったから殺していいなど、無茶苦茶です。では、クマは、どうすればよかったのでしょうか。

清川村は、これまでも、獲ってはいけないといわれているクマを獲っているとして、熊森本部に地元から通報が何回か来ているところです。

さっそく、神奈川県庁自然環境保全課に電話をして、状況を聞いてみました。

くまもり「神奈川県のツキノワグマは、もう、絶滅寸前ですよね」

神奈川県「ええ、丹沢に、残りあと30頭、孤立個体群です」

くまもり「そんな清川村に、だれが、くくりわななどかけたのですか」

神奈川「神奈川県です」

くまもり「ええっ?!密猟者かと思ったら、県なのですか」

神奈川「シカやイノシシを効率よく獲るための罠さくの実験をしようと、自然環境研究センター(環境省の外郭団体)に委託して、9月から11月14日の期間で実験してもらっていました」

くまもり「クマがかかるところでは、そういう実験はすべきではないと思うのですが。今回のように貴重な1頭を失います」

神奈川「くくり罠の直径を12センチを超えないようにと言ってありますから」

くまもり「でも、クマが今回かかったのですよね。クマの指ですか」

神奈川「いいえ、前足がズボッとかかっていました」

くまもり「じゃあ、12センチのくくり罠は、クマがかかるということですね。本当に12センチは守られていたのですか。終わってしまったことは、もう仕方がないとして、今後の反省として、ここはクマの生息地だから、また、クマがかかるかもしれない。罠は撤去してくださいましたよね」

神奈川「いいえ、シカさくの開口部に、今も16基のくくり罠を設置したままです」

くまもり「どうして撤去しないんですか」

神奈川「11月14日まで、シカとイノシシを獲るさくの実験をしていますので」

くまもり「もうすぐ14日ですよね。今回こんな事故があったのですから、また、クマがかかるかもしれないと考えて早めに撤去するのが、自然環境保全課ではないのですか。」

神奈川「その予定はありません」

くまもり「それはそうと、イノシシやシカを殺すことばかり考えるのではなく、県は、神奈川の放置人工林を間伐して、なんとか動物が山に帰れるようにしてあげることにこそ、力を入れるべきだと思うのですが」

神奈川県庁自然環境保全課担当者の考えることが、どうしても理解できません。

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